ひとりの人がどんなことを文字にすべきか、ということを四六時中考えている。簡単にいうと、誰に向けて、どんな媒体で、メッセージを出すかということだ。先日、クライアントの原稿を読んでいたら、これは「3つのMを考えよ」ということだということを教わる。Market、Message、Mediaの3つだ。

この3つに則して考えてみると、自分が重要視するのはMessageだ、当然だけど。何を語るかを考えることが圧倒的に多い。書籍が前提になっているからかもしれないけれど、書籍でなくてもプロセスは同じだ。クライアントの中には、その人のビジネスを考えつつ、書籍の前段階として小冊子を直近のゴールにしている人もいる。Messageがちゃんと伝えられているかどうかを試す時期だ。もちろんだれに向けて(Market)発信するかを一緒に考える。この際のキーワードは、と特定か不特定か。自分のまわりの人はおなじみのキーワードだと思う。

その上でMediaの特性を考える。拡散系のmessageはネットがいいだろうし、自分がコンセプトとしている理念とかビジョンは紙の媒体のほうが絶対にいい。Marketは、メッセージの受け手と理解すると、大雑把にいえば、ネット系は不特定多数、アナログは特定の人に向けてだ。アナログというのは、紙の媒体だけでなく、セミナーや講演会、イベントなども含まれる。こういうものを合わせてプロデュースするのがかなりおもしろいと思っている。

やってはいけないのは、Mediaから入ること。ブログがいい、とかツイッターがいいとか、メルマガがいいとか、フェイスブックがいいとか。ここから入ってもいいことはない。人は他人のことを気にしないのが常だし、皆が発信する時代なので、とりあえずやってみたところで効果はない。何を語るか、どう伝えるかが最も大事。だれもが発信する時代だからこそ、その質が問われるのだと思う。ツールから入っていいことはない。

書籍を作ろうとすると、この3つのMの考え方が見えてくる。そのためには棚卸しが必要だし、振り返りや自問自答が必須。そういうプロセスを経ずに、時間軸を1点において、相手に対するベネフィットだけを書こうとすると、圧倒的に薄っぺらな本になりそうな気がする。結果、著者は消費される。

とにもかくにもMessageが大事。この作り込みは時間がかかるけれど、絶対に意味のあることだと思っている。それが表現できたらあとは、それを軸にいわゆる情報発信的なことを展開できる。だからまずは何を書くかが大事。それをブランディングというか、セルフプロデュースというのかはよくわからないけれど、個々人に合わせて考えるこの領域はかなりおもしろい。

~新刊情報・西荻窪の玄米菜食のお店「米の子」亭主が語る素材と感謝 亭主啓白~

http://www.socialcapital.co.jp/blog/info/komenoko-book

~セミナーのお知らせ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「あなたのコンテンツにベストな出版方法を考える戦略セミナー」の案内はこちら

「読み手を前のめりにさせる書籍の書き方をお伝えするセミナー」の案内はこちら

 

 

Related Articles: