ある人から今日久しぶりにメールがあり、「会社を去ることになりました」と書いてありました(この間記事にした人とは別人です)。以前会ったときに12月までは忙しいと言っていたので、ちょっとびっくりでした。
その理由は、というと…。彼女はある出版社で派遣で働いていて、あるシリーズの編集実務をほぼこなしていました。彼女をスーパーバイスする役割の社員(自分も知っている人ですが)は、スケジュールと納期を伝えるのみで、ほとんどその人の仕事のチェックをしていないようでした。
ところが、そのシリーズのある本の発売後、大きなミスがいくつか発覚、刷り直しの事態となったそうなのです。
刷り直しをするほどのミスが発覚するのは編集者にとって最悪の事態です。めちゃくちゃ凹みます(自分も経験していますが)。
問題は責任の取り方です。事態を重くみた出版社は派遣会社と話し合いをし、派遣の彼女の契約は更新しないということになったそうです。社員はお咎めなしです。
これってどう考えても変でしょ?と思うわけです。単純に考えて正社員と派遣社員、どっちが責任重いですか、どちらが給料多くもらっていますか、ということです。
もっというと、いかにチームでの仕事の仕方を知らないかということを物語っています。社員がそんな姿勢だったら、派遣社員にお願いする資格ないでしょ、と思います。ちゃんと責任のとれる社員を採用すればいいはずです。
自分が知っている出版社の中でも派遣社員に現場の仕事を依存している会社ってかなり多いのですが、待遇は悪く、責任が重くであれば、こんな会社(業界)にはまったく魅力を感じなくなります。
正規雇用と非正規雇用の経済格差の話はよく出ますが、現場では、正規雇用に有利な形で責任の(逆?)格差も生じているのが現実なのです。