マネージャーに必要なスキルとして、ドラッカーは「意思決定」「コミュニケーション」「管理」「経営科学」の4つを挙げています。今日は「意思決定」を考えたいと思います。

意思決定は決めることではない

意思決定とは、単に決めることではありません。決断力をイメージするかもしれませんが、そうれだけではないのです。意志決定を行うためには、今起こっている「問題」を明確にすることが重要になります。問題に対する認識が間違っていては正しい答えはでてきません。会議や打ち合わせでなんか議論がずれていると感じた場合は、参加者の問題に対する認識が違っている場合が多いです。意思決定をするためには、まずは問題そのものに注意を払うことが大切です。

異なった意見に耳を傾ける

問題そのものをに注意を払うためには、「異なった意見や見解を聞く必要がある」と言います。全会一致によってなされるものではないのですね。対立する見解が衝突し、異なる見解が対話し、いくつかの判断のなかから選択が行われて初めて意思決定は行われる、というのです。

反対意見がでないので、後日検討する

反対意見が出ない場合は、後日の会議でもう一度検討することにしよう、なんてことすらあり得ると言います。その理由は、なにかを決定したあとにそれが間違いであったとわかった場合、対立意見がもしかしたらうまくいくいくかもしれないからです。

対立意見を代案とする

これは何もマネージャーだめに限った話ではないと思うのです。自分自身に置き換えても、やるからないか、なぜやるのか、なぜやらないのか、などの対立意見を常に吟味して、その対立意見を代案としてもつことが大事なのではないかと思うのです。真っ向から反対する意見を代案とするのは、勇気がいるし、困難な決定ともいえます。しかし、行動しつつ、真逆の方向に軌道修正することで、物事を多面的に見られるということになります。

まとめ

書くのは簡単ですが、行動に移すのは大変です。ただまずは書くことによって、意識に刻みこむ必要があります。そしてことあるごとに、この言葉を振り返ることで、気持ちが不安定にならずに、行動も強化されるのではないかと思っています。

==【昨日の活動・所感】==================

・7月11日になると思い出すことがある。4年前のこの日、当時、勤めていた会社の仲間が、ランニング中に意識をなくし倒れた。近くにいた人に助けられて病院に運ばれた(らしい)が、一度も意識を取り戻すことなく、3週間後に亡くなった。自分より1歳上の人だった。

・この日はサッカーワールドカップ南アフリカ大会の決勝(オランダ×スペイン)で、自分はそれを観たあとで、ランニングをしていたので、よく覚えている。暑くて蒸し暑い日だった。

・ランニング中、その仲間になにが起こったのかはだれもわからない。本人は、残業と休日出勤が激しく、無類の酒好きだった。飲みはじめると、だれかが送って行かないと家に帰れなくなるほど、いつも大量に飲んでいた。ランニングは、そんな生活で増えてきた体重を落とすためのものだった。

・通夜・告別式は、社員全員が現場にかり出され、それぞれの役割を担った。ある上司は「準社葬だな」と言っていた。なぜそこまでしたのか今でも不明。会社の遺族に対する後ろめたさの現れかなと、勘ぐってしまうほどだった。

・人の命は本当にわからない。仲間の死を目の当たりにして、強くそう思うようになった。このことは大きな出来事として、自分の心に突き刺さり、自分は1年半後に会社をやめることになった。

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