大学を出たあとすぐに起業とかNPOで働くとか、海外就職とか、数年後の退職を見越しての大企業就職など、会社の規模や知名度より自分の価値観を優先させて仕事を選択するケースが増えています。そんな働き方を多くの大学生に知ってもらいたいと思っているのですが…。

「新しい働き方」は理解されていない

私たちの時代のように、だれもが大企業をめざし、そしてその多くが採用されて、あまり深く考えずに「大きな」会社に就職した年代からすると、そんな働き方は「新しいな〜」と思うのですが、今の学生にとっては、そうは思っていません。彼らにとっては、年功序列とか終身雇用とか、労働組合などと言われてもピンとこないわけです。たしかにIT企業などはどれもなじまないですね。

学生を取り巻く環境はどこも大企業志向

そんな働き方の多様性があるにもかかわらず、大学生の就職活動は相変わらず、「大企業志向病」に偏っています。なぜなのでしょうか。大学は、卒業生の就職先実績が、その大学の成績簿の役割を果たしているからでしょう。就職情報を提供する会社は、その多様性を扱っても収入にならないので、おのずと大企業情報中心になります。親も「新たな働き方」に興味を示す人も多くはないでしょう。

と考えると、本当は選択肢があるにも関わらず、学生は、大学・就職情報会社・親に囲まれて、無意識・無自覚のうちに大企業を目指すことが是とされる価値観に身を置くことになります。結果、「大企業」は自ずと激戦になります。業績がよくなく採用を絞る会社はなおさらです。一方で中小企業の情報はほとんどありません。就職に悩む学生が多いというのもうなずけます。

「新しい働き方」は大学の就職部では教えてくれない

多様性の時代は、情報収集力とその多様性を自分に重ね合わせる想像力が必要になります。働くことについてより広く情報を集め、より深く考えなければならないわけです。その結果、大企業を狙いたいと思えば狙えばいい、ちょっと違うと思えば、別の選択肢を考えればいいはずです。でもそういうことは大学の就職部では教えてくれません。自分で知る努力をしないといけないのです。会社での働き方も本当にさまざまです。

当たり前の価値観を疑うことが力に

大企業よりベンチャー企業を選ぶには、相当いろいろなリサーチが必要になります。自問自答も必要になります。それが世の中と自分自身をより知る機会となるのです。結果はどうあれ、そのプロセスが力になるのだと思います。大学進学の際に、東大よりも海外大学を選ぶ人もそうだと思います。当たり前の価値観を疑うといろいろなことが見えてきます。

まとめ

このことは、4年生の学生がまだ内定がとれないと、やや焦って相談してきたときに伝えたことなのですが、どこまで伝えられたか自信がありません(それ以前に、こまだこの時期なのに、焦ってはいけないのですが)。「若い人たちにいろいろな働き方を伝えたい」という想いは、思いのほか難しいと感じていますが、「新しい」とか「古い」ではなく、「今」に焦点をあてた働き方を伝えられたらと思っています。

==【昨日の活動】==================

・打ち合わせ2つ

・セミナー資料作成

・加圧トレーニング

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