伝えたいメッセージがシンプルだと、意外と文字数が少なくなってしまうことがあります。これはふだんブログなどで書き慣れている人は経験することだと思います。ただ、少ない文章で読者にちゃんと響いているかというとまた別問題です。

 

一般に本質論はだれが言っても同じなので、説明を端折りがちです。「当然」「常識」という意識が書き手の頭にあるので、文字を費やして説明する必要がないと感じるわけです。自分もよくそう思います。ただ、実際に書いてもらったものをもとに議論をすると、必ずしも文章からその意図が汲み取れないことが多いのです。

 

つまりシンプルなメッセージほど、読み手がすでにイメージしている内容があるので、それが自分が言いたいことと一致しているのかを確認できる文章が必要になるということです。その方法は、というと…かなり難しいです。たくさんのフィードバックをもらうしかないと思っていますが、ヒントになるのは、『7つの習慣』とか『人を動かす』などの本がなぜあれだけ厚いのかということです。『7つの習慣』は500ページ弱、『人を動かす』は350ページもあります。どこでどのような説明や記述が入っているかを研究してみるのもいい勉強になるはずです。

 

これは昨日の説明会で話したことです。参加者のひとりの方が、「メッセージがシンプルなので1冊分の分量にならない」とおっしゃっていました。その分野は確かにそうなのかもしれませんが、でも伝わっているかの検証を繰り返すと、どんな説明を加えるべきかが見えてくると思っています。こんなことも塾でやれればと思っています。

【編集後記】

第3回説明会終了。いろいろな出版の悩みを抱えている人がいることがわかったのが大きな収穫。どう役に立てるかを考えよう。

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