企画では「尖る」ことが必須で、どこかでほかの人では書けないところを探します。ギリギリまで尖らせて、それがマーケット的に成立するかどうかを判断するのが自分に役割だと思っています。どころが尖らす作業は、結構難しくて、心理的恐怖とか抵抗感を感じることは少なくないのです。でもそれがそのまま本になるわけではないので、「できるだけ尖がりましょう」と言っても、書く側にとってみれば、「これしかかけない」と思われるのも本意ではないし、「これだけで本になるのか」と不安になるもの当然のことです。

 

ただ尖らせる意図は、「競合の著者を減らす」ことにあります。テーマが良くても、「ほかの著者のほうがいいものかけそう…」と編集者に判断されてしまったら企画は実現しません。編集者は最善の著者を探すので、こういうケースもないとはいえないのです。だから尖らすことが大事なのです。今一度、考えてほしい点です。

 

最近読んだ『ひとり税理士の仕事術』(大蔵財務協会)はかなり尖っています。「雇われない・雇わない生き方 仕事も人生も楽しむ税理士」という副題にあるように、従来の税理士とは相当違ったライフスタイルが描かれています。まさにこれこそが、この著者しか書けない書籍と言っていいです。本文を読むと、業界では相当異色であることが伺えますし、自分が知っている税理士と比べても独自の生き方をしています(本文に書かれている130のメッセージが熱いです!)。まさに「ほかの人では書けない本」です。尖り方がわからない人は、こういう本を読んで研究してほしいのです。この業界をよく知る人は特にその独自性がわかると思います。こういう本好きです。

 

【編集後記】

・今日は主にクライアント向けのメッセージです。「競合する著者を減らす」ことを意識したいです。

・高校野球が終わったけれど、今年はほとんど見られなかったので、決勝だけ録画で見ました。これから時間をみつけて、「熱闘甲子園」をまとめて見る予定。

 

 

Related Articles: