『人生がときめく片づけの魔法』とか『フランス人は10着しか服を持たない』など、片付けや整理をテーマにした本が売れているなか、『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(ワニブックス)という本が売れているようです。新文化によると、発売から3週間弱で3刷り5万部を達成したとか。すさまじい数字です。

「ミニマリスト」という生き方を提唱

自分に必要なモノを最小限に減らす「ミニマリスト」という生き方を提唱したもので、著者は、なんと版元ワニブックスの副編集長。自身がモノを捨てたことで幸せになった実体験を記しているようです。「ミニマリスト」というネーミングにはさすがにうまさを感じますが、それにしても編集者が本を執筆するのはハードルが高いはず。最初から企画にしようと考えていたのではなく、自分が好きで実践してきたからこそ書けたはずです。それがたまたま昨今のブームに乗ったということなのでしょう。

編集者が書いたベストセラー本

編集者は、会う人を出版の観点から見てるはずですが、自らを著者として考えている人はどれぐらいいるのでしょうか。自分は編集の仕事をすればするほど、自分が本を書ける可能性が下がるような気がするのですが、本当に好きなことを突き詰めれば、こういう可能性もあるのだということを教えてくれます。とはいえ、書ける人はごくわずかだと思いますが…。

人生が動き出す、モノが少ない幸せ

それにしても、モノを減らす本が売れています。冒頭の2冊を買っている人は、この本を買う可能性は高いはず。この本のオビには、「断捨離からミニマリストへ 人生が動き出す、モノが少ない幸せ。」とあります。モノがありすぎることの反動なのでしょうか。モノがあっても幸せに感じる人が少ないからでしょうか。こういうフレーズもうまいなと思います。

最後に

この本は、初版6000部だったらしいのですが、テレビや夕刊紙に取り上げられて、読者の反応が大きいらしいです。まさに旬なトピックだからだと思いますが、こういうタイミングのレバレッジを効かせられると、出版の波及効果は高いなと感じさせる例ですね。

==【昨日の活動・所感】==================
・連休最後は、昼間友人たちをバスケなど。久しぶりすぎる。夜は仕事のメニューの見直し。本を出すための手順をどのようにすればいいか。今までの事例を参考にいろいろ改変中。

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