書籍の中にその著者のセミナーとか通信教材のお知らせが入っていたら、どう思いますか?ぼくはまったく気にならないのですが、それに対して抵抗を示す人もいるようです。出版社としては、書籍だけである程度の完結した感じを出したいので、嫌がるところは多いかもしれません(取次としても厳密にはNGかもしれませんが)。他が高額商品だとなおさらです。

メディアの特性を使い分ける

しかしながら書籍1冊で伝えられることには限界があります。もちろんDVDやセミナーと本では伝わり方も違います。どちらがいい、悪いの話ではなくて、それぞれにメリット・デメリットがあるということです。読者にはそれを使い分ければいいと思いますし、その著者がそのような商品を持っていることは、インターネットで調べれば読者はすぐにわかります。それを本で伝えないのはどうなのか、とも思うのです。

複数のメディア戦略とは

ましてメディアによってコンテンツの出し分けをするのは結果的に損だと思っています。複数のメディアを持っている時に、著者の視点で出し分けをするのは得策ではなく、メディアの特性をいかして、伝えられることはすべて伝えるスタンスでいたほうがいいと思っています。メリット・デメリットをふまえたその使い分けは読者(=ユーザー)が決めることです。

書籍の敵はどこにいるか

書籍をつくるときに、作り手が狭い視野で本だけを見ていると結果的に損をしそうです。その本の敵は、他社の本ではなく、他社のDVDかもしれないし、インターネットコンテンツかもしれないし、場合によったらセミナーかもしれないのです。本の作り手であれば、書籍にしか出せない特色は何か?を考えることが求められます。セミナーの主催者もDVDの制作も同様の視点で考えればよいということでしょう。特性が違うので競合するというよりもコラボできるかどうかを考えたほうが可能性を感じます。

著者のファン作りとは

逆を言えば、こういうメディアを駆使している人はいろいろなところで読者を持てる可能性があります。本当にうまくやている人はいます。特に本を書いた人は、そのコンテンツを他のメディアで流用することは可能で、その部分の運用を外注化して、多メディア展開している人もいます。そうやってそれぞれのメディアのファンを獲得していっているのです。

最後に

今、著者のメディア運用とかメディア戦略などのようなことを勉強しています。シングルソース・マルチユースの発想が必須かもしれません。
==【昨日の活動・所感】==================
・ある著者のDVDを2枚視聴。このやり方はうまいと思う。制作コストはかかるけれど、本を使った動画コンテンツの販売は一石二鳥的な感じ。
・夕方、知り合いの代理でセミナーへ参加。会社員でありながら、ベストセラーを出している人と出会う。この人も本当にやり手。

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