この間、激しく売れている本のカバーのマネをしている本に出会いました。よくあるといえばある話ですが、ちょっと真似しすぎではないかとも思っていまいました。今は、カバーを作る立場にないのですが、通常、編集者は、書籍を作っていく過程で、カバーのイメージが固まっていくものだと思います。著者と打ち合わせを重ねて、原稿を何度も読み、キャッチコピーを考え、いちばん大きなキーワードを考え、実際に売り場にいくと、だんだんイメージが固まってきます。

作る過程でブックカバーのイメージが見えてくる

そのイメージをデザイナーさんに伝え、数案デザインしてもらって、ラフを売り場で置いてみるのは、多くの人がやることだと思います。その本が発売されるころには、売り場の状況も一変することもあるのですが、それでもラフを持って行くと、ビックリするぐらい目立たないとか合わない案があることに気づきます。それを候補から落とせるだけでも意味のあることと思っていました。

コンセプトありきのデザイン

さて件の本ですが、ある本のほぼパクリです。。売れる本のカバーに似せたくなるのは、わからないのではないのですが、本のコンセプトありきのデザインなので、そのパーツだけ似せても意味がないのですし、何しろ作り手の矜持が疑われます。たとえイメージがそうであっても、あまりにも似すぎる場合は、避けるべきと思います。

最後に

ジャンルを超えたところには、こういうケースは珍しくないような気もしますし、意図していなくて似てしまった可能性もあります。そういう危険性を減らすためにも、他ジャンルの本にも目配せが必要だと思いました。図らずも似てしまったケースは著者にも申し訳ない気がします。
==【昨日の活動・所感】==================
・昨晩はこの4月に起業された渋屋さんと会食。ITコンサルタントであり、トライアスリート。トライアスロンのスゴさやら、渋屋さんのビジネスの話を興味深く聞かせていただく。ビジネスでは、同じ悩みを抱えていることも知る。こういう情報共有はありがたい。

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