この間、サービス産業に長年携わってきた方と会食をしたときに、「ネット社会のポスピタリティ」が話題になりました。ネットの世界にはカスタマーレビューや口コミの情報がたくさんあります。いちユーザーがコメントするときに気をつけるホスピタリティがあるといいます。
ネガティブなコメントには理由をつける
結論を簡単に言うと、相手に対してネガティブなコメントを書くときは、「自分は何者であるか、とそう思う理由を説明せよ」ということです。レストランのレビューに書かれていることは、個人の意見を書くわけですから、100%主観です。その際、なぜそう思うのか、を書かないとお店の人に失礼だということです。その方は、ランチでひとり2万円する和食屋に対して、主観のみのネガティブなコメントが書かれていたことに驚いていました。そもそもその人がそのお店を語る資格があるのか疑問だし、どうしても伝えなければならないことだったどうかも疑問です。そもそもネガティブな主観を伝えることは難しいからです。
競合書の違和感から何を書くか
本を書くときも同じで、自分は、競合書を読んだ時の違和感を大事にすべきと思っています。その意味は、その気持ちをそのまま書くのではなく、「自分だったらこう書く」とか「自分だったらこうはかかなない」というための材料にしてほしいからです。ただ、あまりにも、その気持ちが強いと、名指しこそしないけれど、文章に全面に出てしまうこともあります。その気持ちは本当に伝えるべきかを一度問う必要があります。
主観にある種の客観性をもたせられるか
賞賛するときは問題ないけれど、けなすときの表現の仕方は要注意です。「そうだよね〜」と思ってもらえる内容になっているかどうか、考えないといけないのです。ただ、主観にある種の客観性を持たせようするのはなかなか困難です。それを感じると、本当に書くべきことなのか、を考えることになるのです。
最後に
顔が見えないネット社会だからこそこの種のコミュケーションには注意が必要です。ネット書店のレビューもネガティブなものがあり、それはあってしかるべきなのですが、書き方でその伝わり方が変わってくるし、書き方にその人の技術が集約されているようにも思います。