『心配事の9割は起こらない』(三笠書房刊)という本がベストセラーになりました。まだまだ売れているはずです。住職さん、庭園デザイナー、大学教授の肩書をもつ著者が、禅の立場からシンプルな生き方について説いています。キャッチには「余計な悩みを抱えないように、他人の価値観に振り回されないように、無駄なものをそぎ落として、限りなくシンプルに生きる」とあります。

目次を抜粋してみると

この本の目次を抜粋してみるとこんな感じです。他の本とは少し違います。
◎引きずらない、抱え込まない――「心を整える場所」を生活空間につくる
◎「いい加減」を心得る――人は自分の力量に見合ったことしかできない
◎前向きに受け取る――落ち込んでもいい、でも早く立ち直ろう
◎「いい言葉」を使う――言葉には、恐ろしいほどのパワーがある
◎「朝」を大切にする――心に余裕をつくる一番の方法
◎余計なことを調べない――情報の“暴飲暴食”はやめる

項目の説明を挿入

普通の書籍とは違うのは、それぞれの項目に短い説明がついていることです。通常だったら、この下に書いた目次でもおかしくないはずです。でもこの右側の表現を添えることで、著者からのメッセージをよりはっきり、より強く感じることができます。この短い字数で表現するのは大変だったと思いますが、立ち読みしてこの目次を見た時に、著者からの思いが伝わってきます。
◎引きずらない、抱え込まない
◎「いい加減」を心得る
◎前向きに受け取る
◎「いい言葉」を使う
◎「朝」を大切にする
◎余計なことを調べない

これで本当に伝わっているか

伝わり方変わると思いませんか?目次にいれるということは、もちろんこの右側のメッセージがそれぞれの項目にも入っているのですが、企画当初から考えだされたものであれ、最後に入れ込んだものであれ、最終的にこのメッセージを入れたことが読者の印象を変えていると思いました。これで本当に伝わっているかを確認することが大事です。

最後に

こういうことは読み手には無意識かもしれませんが、著者の言いたいことを伝えるためには必要なことは何かの視点で考えると、こういうところにも気を使えるようになるのだと思います。このことが売れ方にどれだけ影響しているかなどを調べる術はないのですが、こういう工夫を、自分の作っているものにも応用できないかを考えることは作り手にとって必要なことです。
==【昨日の活動・所感】==================
・長野マラソン参加。この大会に出るのは、今年で6回目かな。いつものことながら、沿道からの応援や運営のスムーズさには、本当に感謝。高橋尚子さんや尾崎好美さんなど今年もスペシャルゲストすごかった。エリック・ワイナイナもいたらしい。記録はさえなかったけれど、まずは走れることに感謝。

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