先日、編集者との打ち合わせで出た本があります。『100円のコーラを1000円で売る方法』(中経出版)という本です。2011年12月の発売の本ですが、2012年3月発行9刷の本が積ん読になっていた本でした。本棚から引っ張りだして、読んでみました。
価格は下げない、価値を上げる
顧客満足は、「顧客が感じた価値」から「事前期待値」を引いたものであると、Round 3(=第3章)には書いてあります。顧客の期待どおりのことをやっても、100引く100なので、ゼロであると。顧客が感じた価値が200であれば、満足は100になります。値段が上がっても、本来あるべき姿や顧客が見過ごしていた問題を指摘して、それらをいかにして解決するか、具体的な提案をしてきたほうに価値を感じるというのです。つまり値段が高くても100点になることがあり、値段が安くでもゼロ点になることがあるというのです。その席に同席していたコンサルタントの人もコンサル業界にもまったく同じことが言えると話していました。目新しい話ではないようですが。
ストーリーでつかむマーケティング理論
ただ、自分が興味を持ったのはストーリー仕立てになっていることです。裏のオビには「ストーリーでつかむMBA戦略」との文言もあります。個人的には、小説を読まないこともあり、ストーリーの本にはあまり興味がなかったのですが、この本を読んで、こういう作り方もアリだなと思いました。アリというか、作り方としては難易度が高いです。しかも「あとがき」には、絶版になった本をリニューアルしたとの記述もあります。元の本がどんな作りなのか知りませんが、再構成するのは大変だったのではと想像します。自分だったらどういうストーリーにするかで頭を悩ませそうです。
最後に
当然のことですが、同じメッセージでも、伝え方によって、伝わり方が違います。どのアプローチを使うかで最近、頭を悩ませている本があります。ここが頭の使いドコロです。