本を作っているときに、図表を入れることがあります。文字だけで表現するとわかりにくくなる部分、図を使った方が視覚的にインパクトがある場合は、図を入れるべきと思っていて、「ここ、図になりませんか」「この部分、図にしていいですか」とお話することがあります。

図に入れる要素を多くしない

ただ、図とか表を本文に挿入するときに、気をつけるべきことがあります。「図に入れる要素を多くしない」ということです。本文から目を離して、図に眼をやるわけですから、図をよーく見ないと理解できないようでは、読解の妨げになり得ます。一般的にいうと、キーワードが4つも5つも入ってくるのは、多すぎるかもしれません。

人の思考は直線的!?

自分の感覚的ですが、人の思考は思ったより直線的だと思っています。文字を追っかけていたら、本来はそのまま読み進めたいです。ただそれだけでは伝えられないことがあるので、図表で補うといった発想です。ただ本文と図を何往復もすると、ストレスを感じることが多いです(もちろん専門書や細かいデータを扱う本はこの限りではありません)。新書は本文1色、版型が小さいこともあり、図やデータの数、さらに図に入っている情報が最小限に抑えられている感じがして、読みやすいです。

図で伝えることはシンプルに

書きたいことを書くのではなく、読者目線で書くといえば、それまでかもしれませんが、読者目線はなかなか難しいことでもあります。読者も多様ですし。気をつけるべきことは、「図で伝えたいことを明確にして、図の中に不要な情報はないか」を一度立ち止まって考えることだと思います。

最後に

図はページ調整に使われることもあります。ただ入れるなら上記の原則を守るべきだし、図自体にあまり意味がないのであれば、入れるべきではないです。当たり前のことですが、読者の文字通りの目線を意識すべきと思っています。
==【昨日の活動・所感】==================
・午前中、Skypeでコンサル。言いたいことを言わないで伝えることを意識してみる。

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