先日、仕事の打ち合わせの中で、『お金が貯まるのは、どっち?』(アスコム刊)の話になりました。2014年3月に発売されて、今でもベストセラーのランキングに入っています。累計15万部ぐらいいっているのでしょうか。よくわかりませんが。この手の本はほとんど読まないのですが、この本は人からもらっていたので読んでみました。風呂に入りながら、あっという間に読めました。

売れている要因を勝手に分析?

で、なぜ売れているかというと…。
1)お金という普遍的なテーマだから
2)Q&A形式になっているから
3)Questionの設定が絶妙だから
4)目次よりまえに浪費家の兄と堅実な弟の話が掲載されているから
5)ビジネス書にしてはちょっと安めの1300円だから
などなど、その打ち合わせのときに出てきました。そのときには、この本を読んでいなかったので、ひとり議論に加われずにいましたが、今思うことを書いてみます。

金持ち父さん貧乏父さんをモチーフ?

その前に、3)を補足すると、夢を見ている兄は、都会好きで浪費家。一方、目標を持っていた弟は、地元で堅実派。この両者が対照的に描かれています。こういうページが7ページ続きます。「金持ち父さん・貧乏父さん」のノリです。プロローグより前に、目次よりより前に、このストーリーを持ってくるのは斬新だと思いました。

裏ワザ感がヒットの要因?

ぼくが思うに、この本の最大の特徴は、著者が持つ「裏ワザ感」だと思います。著者はメガバンク出身、今は不動産収入で生活をしています。元業界人だからこその裏ワザ感を感じます。よくあるのは、業界では当たり前のことでも本にしようとすると、著者の側が躊躇するケースがあります。名前も出るし、残るので覚悟が必要です。今後もその業界にいようとすると、あまり暴露的な話は書けないのは当然です。

業界にいないからこそ書けること

この本は、著者が銀行業界の裏側を嫌味がない形で紹介しています。この背景には、もう銀行業界いないことが大きいと思っています。語っていることは、読む人が読めば、当たり前のことかもしれません。ただ、一般の人にはそうではなく、そこに元業界人としての裏ワザ感を感じたのではないかと思っています。オビに「銀行支店長がこっそり教えるお金を増やす25の法則」とあるのも影響していそうです。

最後に

つまり、当たり前のワザを当たり前に言っても伝わらないということです。裏を漂わせることがキーかもしれません。北朝鮮の元工作員が証言するといかにもそれらしく聞こえるといった感じでしょうか(ちょっと違うか?)。売れる要因を分析をするのにも限界があり、単なる憶測にすぎませんが、探り続けると何かヒントが見てきそうな気もします。
本文デザインは、個人的にはもっと洗練したい感じですが、お金がテーマなので、この本のようにコテコテ感があってもいいのかもしれません。
==【昨日の活動・所感】==================
・午後勉強会4時間。人が持っているスキルを言語化して体系化する会。その前後はコンサルの資料作り。
・最大の学習は、人に教えること。そのための準備が実力をつける。

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