野口悠紀雄氏は、『「超」文章法』の中でパラグラフ、短文、長文、本の文字数が10倍ずつに増えていることを説いています。そのうえで、論述文には、1500字と1万5000字の二種類しかないと言っています。

1パラグラフは150字

野口氏によると、1つのパラグラフは、150字ぐらい。この中では論理の逆転は行わないで、1パラグラフ1意主義にするのがよいと言っています。次の短文は、パラグラフの10倍、つまり1500字ぐらいで、新聞の論説や雑誌のエッセイなどがこの短文の範疇にあたります。この特徴は「論理展開はできるが、直線的な展開しかできない」と言っています。ちなみにこのパラグラフは185字です。

複雑な論理展開ができるのは?

短文に対して、複雑な論理展開ができるのが長文の特徴です。論文や報告書がこれにあたります。あるメッセージを多面的に説明できるので、「序論・本論・結論」などの構成が必要になるのです。そして複雑な論理や抽象的な概念をわかりやすく説明し、印象的に伝えるための方法として、「比喩、具体例、引用」をあげています。

パラグラフ→短文→長文→本で字数感覚を養う

 1冊の本はなかなか書けないという人もいますが、こういう段階を経て字数感覚をつかむのが有効です。1冊と漠然と考えるのではなく、何万文字と考えると分割しやすくなります。ちなみに今のビジネス書は8万から10万字ぐらいのケースが多いと思います。もちろん図版とページ数にもよりますが。

原稿の文字数が多すぎの場合

逆に書いた文字が多すぎの場合もあります。そういうときは、まず不要な表現がないかどうかを見直します。修飾語や具体例が多い場合はそれを削ります。それでもまだ多い、という場合は、掲載内容に優先順位をつけ、低いものからカットしていくのがよいと思います。

最後に

文字と論理構成ということを考えると、ネット上の記事は参考になりません。見せ方も書き方もまったく違います。パラグラフ・ライティングではないし、改行も頻繁に行われています。ウェブの記事は特有の書き方があるように思います。
==【昨日の活動・所感】==================
・午後は司法書士の友人が来訪。ちょっと仕事、大部分雑談(笑)。
・夜は学生有志との飲み会。とっても楽しめた。これでこちらも一区切りついた感じ。学生の悩みが聞けたのもよかった。今後もさらなる展開も楽しみ。

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