書店の品揃えが売れ行きを左右することは間違いありません。近年は、データに基づいた選書が多くなっていて、売れるモノは売れるし、売れないモノは書店に並ばない傾向が強いように思います。

65%と35%

そんななか全選書のうち、読者のニーズに答える割合を65%、店長の感性による選書を35%にして、差別化を図っている書店があるとの記事がありました(『新文化/2015年2月19日号』)。

店の構造も売り場作りに反映

取り上げられているのは、あおい書店春日店。文京区に位置することもあり、教育や学参関連書に力を入れるほか、年配客が多い特性を踏まえ、「般若心経」の売れ行きも好調なのだと言います。また入り口に段差のない書店が近隣ではこの書店だけということに着目して、「べピーカーを押したままでも入店できる」メリットを利用し、児童書コーナーを充実させたところ、前年比増の記録を達成したというのです。

35%の冒険ができるのは?

この記事によると、35%の店長による選書は、「書店員として楽しく働くため」と言っています。「面白い品揃え」と言われたいのだとか。自分が楽しくないと、接客に影響するからとの理由も。65%でしっかりニーズに答えているからこそできる「冒険」でもあるようです。

最後に

データ中心の配本の書店が多いなか、書店員の感性を磨き、時代を読み、顧客にニーズに合わせつつ、自らの冒険を楽しむ書店の姿勢はとってもいいと思います。利用者はおそらくそんな明確な理由は知らないのだと思いますが、「なんとなく行きたくなる本屋さん」になっているのは間違いなさそうです。最後に勝負がつくのは人の力なんですね。お客さんが人であるかぎり。

==【昨日の活動・所感】==================
・花粉を感じるようになってしまった。これからツライ日々が続くと思うと、憂鬱。
・東京マラソン。ランチームの友達がひとりが参加。完走+ベスト更新。やりましたね!

 

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