本を作っていて、ページ数の関係で原稿を削らないといけないときがあります。著者にはだいたいの文字数は伝えるものの、書いていたらページが増えてしまった、ということが多々あるのです。そういう場合は、「無理に削らなくていいです。ページ数調整することがあえば、まずはこちらで判断させてもらえますか。その理由はあとで説明します」と言っています。

本当に書くべきことは何か

というのは、自分が書きたいこと、書くべきことはある程度決まっているものの、「本当に書きたいのか」とか「本当に書くべきなのか」を掘り下げて行くと、必ずしもそれがいいとは言えないことがあるからです。他社本とか売れ筋情報から、なんとなくそう思ってしまっているかもしれないからです。もちろん編集者自身もそう思っている可能性はあるので、掲載すべきことを両者で掘り下げる必要があります。

予価やページ数は何故決められたものなのか

ただ、ページ数は何故決められたものなのか、というと、だいたい競合書から判断し、予価やページ数を決定することが多いです。そんなこともあって、ビジネス書は、多くの場合、256〜288ページ、1400〜1600円、四六版、本文1色、カバー4色なのですが。この作り方だと大ざっぱにいって、原価率は35%ぐらいではないでしょうか。

予価を変える勇気を持つ

ただ価値を感じれば、もっとページ数を増やし、定価を上げたほうがいいこともあると思っています(というか、その可能性は常に考えるべきです)。考え方としては当然だと思いますが、いざ現場にいると、予価を上げること(を提案すること)は躊躇するものです。だからこそ、グッと踏み込み、確信を得て、提案をしなければと思うのです。逆を言えば、安くしても売れるものではないのです。

最後に

何を掲載し、何を削るかは本当に悩ましい問題です。掲載しない部分は読者に読まれることはないのです。当たり前ですが、意外と編集者も著者もあまり意識しないことかもしれないと思っています。
==【昨日の活動・所感】==================
・今やっている仕事は新しいタイプの仕事。予想外に時間がかかっているが、プロセスがすべて見える仕事は新しくない証拠と考えることにする。
・風邪薬を飲みながらランニングは大丈夫なのだろうか、と思いながら走る。父の見舞いがいいランニングコースに。片道3.5キロ、帰りは大回りして12キロのコースができた。

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