本を読むスピードは人それぞれです。日々生活する中で、本と向き合う時間や向き合い方は人ぞれぞれです。もっと言うと、その時々でも変わります。読む時も気持ちもさまざまです。

読者がこの本に向き合う状況をイメージする

読む時の状況によって、本に対する印象もさまざまです。一度読んでみたときにあまり面白みを感じなかった本でも何か気になり、また手にとってみて、新たな発見がある本があります。お気に入りの本で何度も繰り返して読むのですが、初めて読んだ時の衝撃が忘れられない本もあります。またとってもいい本なのですが、落ち込んでいるときに読むとキツい本もあるし、勇気をもらえる本もあります。本当に読み方はそれぞれだし、その自分自身も瞬間瞬間によっても変わるものだと実感します。それが醍醐味とも言えます。

複数回読まれる本にする

読む方に対する変化を感じる前提として、複数回読まないと変化は感じられません。当たり前ですが。ただ最近は複数回読む本が減ってきていると感じます。それは自分の気持ちがそうさせているのですが、なぜそう思うかと思うと、ひとつには、深さがないのかなと思います。単行本でもあっという間に読めてしまうのです。読めてしまうというか、読み飛ばしてもよいと自分が判断しているということです。もちろん読書は、量も大事なので、その読み方はそれでよいですし、どの本を読み飛ばすかは、人それぞれなのです。ただ複数回読まれることを意識して、作っていない本もありそうです。

本の深みを増すために

どうしたら深みが増すだろうか—本を作る立場としては、これは常に向き合うテーマです。何度読んでも、新たな気づきや学びがある本はどうやったら作れるのだろうか。これを考えることが今の仕事ですが、これを考えるときの手がかりは、やはり具体的な読者を完全にイメージすることだと思っています。「知り合いなどの○○さんのために書く」気持ちです。その人に刺さりそうな言葉は何か、その人がつまずきそうな用語は何か、その人がついていけなさそうなテーマは何かなどなど、徹底的にイメージします。なので、具体的な読者は、とってもよく知っている人でないとイメージできません。

まとめ

これは企画書に書く「想定読者」とはまったく違います。「ビジネスマン」とか「起業家」を対象としても、具体的なイメージはまったくわきません。これは具体的な読者の属性を一般的な用語にしただけのことです。そうではなく、その人の内面とか習慣とか思考とか志向にも踏み込んだイメージを構築することが、内容を深めるひとつの方法かなと思っています。

==【昨日の活動・所感】==================
・日帰り大阪出張。打ち合わせ2時間半のあと、梅田で買い物。スゴい人ごみで予想より早く退散。8時ごろ帰宅。
・夜は、今年お世話になった人と夜遅くからちょっと飲む。今年の変化を作ってくれたひとり。来年もお世話になる!

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