編集的なテクニックは、本づくりに必要ですが、それより大事なのは、なぜその本を作っているのか、という想いです。会社にいると、「担当になったから」とか「ほかにやる人がいないから」など外部の要因を求めがちですが、それでもなぜ自分がやるのか、を問い続ける必要があると思っています。

なぜ自分はその本を担当するのか?

会社の自分が担当する意味を考えようとしても、積極的な意味を感じだせずにいることも多いかもしれません。ただ、世の中に出版される本のすべてに編集の工程があり、そこに携わっている人たちがいることを考えると、自分が携われる数はほんのわずかでしかないわけで、なぜそれをやっているのか、の必然性を考えないと、自分の存在も確認できなくなります。

なぜうちの会社はこの本を出版するのか?

これは、会社としても同じことだと思います。なぜ自社がこの本を出すのか、出すべきなのか、を問うべきです。なんとなく企画して、決してよくない条件でも受けてもらえそうな著者をなんとなく探してはいないかどうか。そこまで極端でなくでも、企画しやすいからとか、売れそうだからとかという理由で、本づくりをしていないかどうかを考える必要があります。

出版する理由を自分の中で明確にする

本当に出版すべきかどうかを明確にしてからスタートすると、最後まで食らいつく原動力になります。もちろん、時間と手間がかかります。量に圧倒されるかもしれません。でもそうやって作ったもののみが編集者の糧になるような気がします。

まとめ

若い人たちが、この業界に入ってくるケースがあります。こんな不況の時代なのに、うれしい話だと思っていますが、彼らをノルマや予算にしばると本づくりのおもしろさを実感できないのではないかと思っています。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・昼間はほとんど仕事。好きなことを考えているので、仕事という感覚はあまりないけれど、頭を使う作業で疲労する。夜、長野から来ている親と会食。こういう機会は貴重。

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