個人の経験は、誰ひとりとして、同じことはありません。同じことをして、同じ時間を過ごしたとしても、その経験から得られることは人それぞれです。

自分のネタを発掘する意識

本を書くときには、その個人的な経験を存分に表現してほしいと思っています。そういうと、「自分には、人様に語れるような経験はない」と言われることがあります。もちろんその気持ちはわかりますし、自分自身もそう思ってきました。でも自分の経験がどう読まれるかは、それぞれ人それぞれです。自分が当たり前と思っていることに、興味を持ってくれるケースも多々あります。他者から自分がどう見られているかを知る機会は大事です。

自分の経験ともたらす価値を考える

ただ、自分の経験が読者にもたらす価値を考えなければなりません。ただなんでも書けばいいというわけではありません。ただ読者はだれかも想像がつかないことが、その際の大きな問題になります。ある人は、「身近なひとりの人に伝えるつもりで書く」とか「誰かを変容させるつもりで書く」とか「だれかの悩みを解消させるつもりで書く」と言います。要は、相手の視点を持つことが独りよがりの文章のならないポイントです。

この本は自分にとってどんな価値があるのか

考えてみれば(というか、深く考えなくても)、当たり前のことなのですが、書くことに慣れないうちは、「自分がどれだけ知っているか」に焦点があたってしまい、読者への目線がかけていることがあります。このバランスは感覚的なもので、人ぞれぞれなのですが、だからこそ神経を費やすポイントでもあります。ちょっと意識するだけで、文章に対する感覚はずいぶんかわります。本を買う人は、「この本が自分にとってどんな意味があるか」という点にしか興味がないのです。

ブログが本になる、の意味は

読者との距離感は、ブログを書く時にも言えます。ブログは個人のメディアなので、ターゲットを意識せず書いていいのだと思いますが、より役に立つ情報を提供するブログを目指している人は、アクセス解析をしています。どんな記事やキーワードが読まれることが多いのかの情報が手に入るこのメディアは、ターゲット層をイメージするのに格好の場だと思います。それは、読者のために自分の本心や本意を曲げることではありません。読み手を意識し、自分がどのように価値提供できるかを考えるプロセスになるのです。自分はブログを書いている人は本になる可能性が高いと思っていますが、その理由は、ブログに書いた内容そのものというよりも、自分の考えていることや知っていることと読者のニーズとの関係を絶えず考え続けているから、と思っています(もちろん専門性が必要ということは言うまでもありませんが、専門性があっても本が書けない人もいるのも事実です)。

まとめ

本を書く以上、読者とのかかわりは常に考えるべき点です。簡単に言うと、「自分には、どんなメッセージが届けられて、それはどうしたら確実に届くのだろうか」ということです。ただ、こう書くのは簡単ですが、とっても大変なことだし、結局のところ考え続けても答えはでません。どこかで仮説を立ててスタートしなければなりません。ただ、この内的観察は、本を書く以上不可欠なプロセスで、それは正しいテーマと正しいスケジュールで進行するからこそ、可能なことなのです。

==【昨日の活動・所感】==================

・前の日の脱水のダメージも残っている感じだったので、仕事をしたい気持ちをおさえて、静養に充てる。最近の仕事も結構ハードだし。外でランチし、買い物して、スタバによって本を読む。充電の1日。

 

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