今、手がけている1月刊行の本のタイトルを決めています。10ぐらいあったタイトル案から、今4つまで絞られてきていて、版元の営業部隊が、その仮タイトルを書店にヒアリングしているようです。

著者の雰囲気もカバーに反映する

いつも思うことなのですが、ゲラを読んでいるうちに、読者のイメージや著者の雰囲気などがつかみ取れてくる感覚があります。「こういう感性をもった著者だがら、こういう人に読んでもらいたいな〜」という感じです。ゲラを読んでいるときだけでなく、著者とのやりとりの中から雰囲気を感じ取れることもあります。それをタイトルに入れることは難しいのですが、写真なども含め、カバーのどこかにそういう雰囲気を表現したい気持ちがあります。

タイトル案を比べてみるとわかること

通常、最終工程に入らないと、こういうイメージがわいてこないのですが、とは言え、企画がスタートした段階で、ある程度絞り込んでおく必要があります。企画書には当然仮タイトルを書き入れますが、「企画提出のための仮タイトル」ではなく、その時点でのベストのタイトルをイメージして企画書に書き入れることが大事だと思っています。さらに言うと、最終決定のタイトルと比べることも必要です。つまり、1)企画書に書き入れたタイトル、2)最終工程で自分がいだいたタイトル、3)最終決定されたタイトルの3つの比べるのです。

タイトル案のズレを意識する

このぞれぞれの時期に考えたタイトル(案)は一致することはまずありません。3)は版元の意向が入るので、ズレは当然とも思いますが、あまりにもズレている場合は、作り側の想いが伝わっていない可能性があります。現在は、2)の段階ですが、1)ともややズレています。それは決して悪いことではなく、ただズレを自覚しておくことが必要かなと思っています。原稿が入ってきたり、校正をしていると、企画当初のことを忘れがちになるからです。ズレたほうがよい場合と、そうでない場合があるはずです。そこに意識を向けることが必要です。

まとめ

タイトルとか、装丁決めは正解はなく、極めて感覚的なものだけに、いろんな意見が飛び交います。正解がないからこそ、毎回丁寧に検討しないといけないのですが、ズレを確認する意識が、想いを伝える力をつけるひとつの方法ではないかと思っています。あとは売れていない本のタイトルにも意識を配ることも大事です。

==【昨日の活動・所感】==================

・コンサル案件の資料探し、資料読み込み。どの方面からアプローチすればいいのか、ちょっと迷う。

・2冊同時に進行している編集案件は、先行している1冊目の再校戻しが深夜に完了。今のところ、スケジュール通り。なんとかついていっている感じ。

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