この間会った会社経営者の会社は、今とっても急成長中。売上もそうだけど、経営者自身が自分の役割に使命感を持っています。独立して4年目ぐらいなのに、業界でかなり異色な存在になっているようです。

辞めてから次やることを考える

独立する前は、あまりやることも決まっていなかったけれど、仲間が起業しまくっていたので、会社を辞めてしまったとか。何のあてもなく、東京に出てきて、仲間とシェアハウス暮らし。生活はキツかったからこそ、動かざるを得なかった、と言っていました。辞めることを決めたから、やることが見えてきたということなのでしょう。その勢いは驚くばかりなのですが、キツいのですが、新しい仕事をするには、目の前の仕事を断ち切ることって重要だと思っています。

退路を経つと見えてくること

自分はそんなに大きな決断ではないのですが、ちょっと似たような経験があります。今年6月に仕事で結構ショッキングな出来事があり、編集の仕事を辞めようと思いました。編集の仕事をやめてどうするのかはまったくアイディアなかったのですが、いろいろ動くうちに、出版したい人のお手伝いをしたいと思うようになりました。今までは、出版社と本を作ってきたのですが、今度は著者とめちゃくちゃ中身の濃い本を作りたいと思ったのです。もちろん売上を無視するわけではありません。出版社に迷惑をかけるような低調な売上の本はさけなくてはいけませんが、著者の満足度を高めることも大事だし、そもそも著者のコンテンツのよいところを引き出せているかどうかに疑問を持つようになったのです(著者と話していると、その人の著書には、その人のコンテンツが表現されていない、という感じることも多いです)。正確に言えば、それは会社員時代にも感じていたことなのですが、そんなに手間のかかる本の作り方はできないこと、とどこかであきらめていました。その望みを一度振り返ることができたのです。

本が売れない原因はどこにあるのか

そもそも売れ線狙いの本を作ったとしても売れるケースは少ないわけで、市場がどう反応するかなんて誰にもわからないのです。そもそも、著者の想いとか強みよりも、感覚的に売れそうなものとか売れたものの二番煎じ的な企画を優先するから売れなくなるのです。そんなことに著者を付き合わせていたら、著者がいなくなるのではないかとも思っています。こんなことを言うと「本を出したい人はいっぱいいるから、書き手はいなくならない」という声も聞きますが、本を出したい人と本を書ける人はまったく別です。だから書き手がいなくなるのです。そう考えて行くと、本を出したい人のお手伝いをして、本を書ける人にしたいと、強く思うようになりました。

やりたいことを掘り出して、そこに集中する

こういう本当にやりたいことの発見は、仕事に追われているときには出来ないし、本当に自分を見つめないとできないことだし、ひとりでやることも不可能でした。いろいな人に相談に乗ってもらいました。試行錯誤には時間が必要ですね。やりたいことが決まってからは、いろいろなモノを減らしました。心が動かない仕事は断りました。こういう経験をすると、やっぱり退路を経つことは必要だなと思います。

まとめ

今の仕事は、出版プロデューサーというのかもしれないのですが、この肩書きはあまりすきではありません。自分はクライアントが持っている最良のコンテンツ探しにがっつり入り込むからです。クライアントの棚卸しをして、こちらが企画構成案を作り、出版社に持ち込み、企画通過させるところまでやります(要望があれば、編集も自分がやります)。棚卸しのプロセスでクライアント自身が気づいていなかった発見も数多くあり、出版以前に意味を感じてくれることが多くなりました。成功報酬型なので、はっきり言って身の入り方が変わります。そこまで入り込むからこそ、安くない金額をいただくわけで、その緊張感の中で仕事ができることをありがたく思っています。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・午前中、ランニング。午後セミナーのお手伝い+打ち合わせ。いくら左脳で考えても、人は動かないと感じた。左脳も右脳のバランスが大事。

・夜は、田んぼ体験させてもらった井ノ上さん宅で、その田んぼでとれたお米を食べる会に。卵かけごはんにしていただく。もちもちで美味しかった。なんかいいな、この感覚。

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