ネット書店は、とても便利ですが、ある分野の売り場やジャンルごとの規模がわからないので、今どんな本が出回っているかを知るには、実際に書店に足を運ぶ必要があります。書店に行ってみると、アマゾンや新聞広告などで、すでに知っている本はホンのわずかだということを思い知らされます。そして思うことは、自分だったら絶対企画しない(企画できない)本の多さに気づかされます。企画の切り口もわからなければ、想定読者のイメージもわからないし、まして著者の候補も思いつかないものばかりです。最近意識して注意しているのは、他ジャンルの専門書です。

専門書から得られること

専門書は、限られた人を対象としているので、一般的に高額な値付けがされています。それでも買う人がいるから作っているのです。読みたい人は高い額を払ってでも購入しようとします。原価的な計算から導きだされた値付けの気配も感じなくないですが、見方によれば、尖りまくって、読む人を選んでいるわけです。これってスモールビジネスの戦略と似ている気がします。

スモールビジネスと専門書の共通点

専門書の内容なのに、低価格で勝負したら圧倒的に負けます。上製本(ハードカバー)なのに、並製(ソフトカバー)と同じ金額にしたら、即座に採算が合わなくなります。価格で勝負するスモールビジネスは厳しくなるのは目に見えています。と考えると、スモールビジネスは、あくまでも専門書戦略を採るべきだということが見えてきます。スモールビジネスは、専門書なので、だれよりも深く、どれよりも勉強になる本(=だれにも負けない価値を提供するモノやサービス)でなければなりません。間違いなく手間と時間がかかりますが、商品設計としては、あくまでも「薄利多売」ではなく、「高利少売」のビジネスをしなくてはいけないのです。

高利少売のビジネスはより大きな価値が問われる

「高利少売」のビジネスをしようとすると、「なぜ自分なのか」「どれだけの価値が提供できるのか」を問い続け、ひたすら「顧客への価値提供」を考え続けることになるのです。消費者側からすれば、より高い金額を払えばより多くを期待することは当然です(「他社がやっているから」とか「二匹目のドジョウを狙う」などとは真逆の戦略です)。このプロセスが自分の本当にやりたいことを見つける機会にもつながると思っています。

まとめ

本を買うことは仕事の一環なので、高額な本を買うことに抵抗はないのかもしれませんが、それにしてもあっという間に読める安価な本が増えてきたと思っています。新書シリーズが、一時次々と創刊されたのもその流れでしょう。「安かろう・悪かろう」にならない本づくりが求められていると痛感します。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・激しい筋肉痛。3〜4日続きそう。やはり反省が多い大会だったな、と思う。とはいえ、やってみなければわからなかったことなので、この経験は絶対に次にいかしたい。

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