最近、出版業界の経験がないので出版社に転職できなかったという人と会いました。広告業界10年ぐらいにいたけれど「なんか違う」と思って、次を決めず退社。1年ぐらい働かずやりたいことを考えていたら、「本づくりがづくりがしたい」と思えてきたといいます。
経験がないと採用されないのはなぜ?
中途採用を受けまくったが、年齢的なことと経験がないことで、どこも通らなかった、と。唯一通った会社が、自費出版の会社。ほかの編集者は「どうせ自費出版だから」と妥協することが多い中、彼女は編集の仕事ができることにとっても喜びと感じていたといいます。彼女はそこで経験を積み、その後、出版社に転職したのち、独立。今では出版プロデュースや編集を手がける会社の社長さんになっています。この人の話は、自分のホントにやりたいことを見つける時間が必要だったことと、それが見つかれば、経験なんかなくてもできることを示しています。
「やりたいことをやる」ことの困難さ
やりたいことをやるーよく聞く言葉ですが、2重の困難さがあると思っています。ひとつは、やりたいことを見つけることが大変だということ。ここはすんなり決まる人もいるとはおもいますが、ここで悩む人も多いです。たとえ「やりたいことをやれている」と思っている人であっても、自分が情熱を傾けられるものを常に考え続けるべきです。視野が狭いことで、可能性を感じられていないだけ、ということもあるかもしれないからです。
本当にやりたいことが見つかれば自然と身体が動く
やりたいことがみつかっても、実行に移すことは難しいと思ってしまうケースがほとんどです。新しいことであればあるほど、すでに携わっている仕事が長ければ長いほど、「それ無理だよな」などと思ってしまいます。でも「本当にやりたいこと」を見つけられたあとは、自然に身体が動いたと、冒頭の社長さんは言っていました。自分は大きなキャリアチェンジはした経験はないのですが、社会経験を経て感じた出版への想いは人一倍強いのだと思いました。
まとめ
出版業界は、出版経験がなくても中途採用をすべきだと思っています。他業界の経験は必ず本づくりにいきます。その業界の出版物は存在するからです。もちろんその人の情熱を見る目は必要です。ただ「経験3年以上」などと、経験を条件にするのはかなり疑問です。編集者の教育システムが整えば、実務的な編集スキルの習得は1年で十分だと私は思っています。他業界からでも情熱を感じられる人のほうがよっぽど貴重です。
==【昨日の活動・所感】==================
・1日中仕事。やること多い。夜、親戚会食。たまに会える機会は貴重。