この間、クライアントと「プロになった人の学習過程や知識習得過程」について話題になりました。どんな分野のプロでも、素人の段階があります。もっというと、生まれたときは、どんな経験もゼロです。そこから、ある分野のスキルを磨いて、鍛えて、プロになります。その間、どんな人も、プロになるまでには相当の学習や努力の期間があります。なのに、プロとか先生の学習過程を見せることが少ないように思うのです。

プロのアマチュア時代を伝える

これは見せたくないというより、自分がどうやってその知識を身につけたか、いつそのスキルを習得したかなどの視点がないからだと思っています。プロも常に変わっているし、常に上を目指すので、過去を振り返る機会は少ないのでしょう。ただ、その分野を目指したい人に対して、その過程を示すことは有効だと思っています。

学習過程を見せると親近感がわく

とってもスゴい人なのに、過去のできなさぶりを知ると、「あの人もそんなときがあったのか」勇気をもらえることがあります。そういう親近感が大事な本もあるのではないかと思っています。どういうテイストにするか、これから検討課題ですが、クライアントにはまずは棚卸しをしてもらっています。

ある期間ごとに過去を振り返る

高校時代とか大学時代とか、1社名の経験とか期間を区切って過去を振り返ると、忘れていたことも思い出します。それも必死に思い出そうとすると、かなりいろいろなことが蘇ってきます。「あのとき、みなができたのに、できなかった」とか「あることができなくて、先生に怒られた」とか、「親に言われたキツい一言」とか、いろいろ思い出すはずです。もちろん、うれしかった思い出も、楽しかった思い出もたくさんあるでしょう。

ツラかった経験が同じような状況にいる人を救える

そういう経験は、ほかの人も経験する(している)可能性が高いです。そういう人に対して、プロとしてのメッセージが発信できるかどうかを考えることも大きなポイントになります。もちろんテーマの特性や本の主旨もあるので、つねに考えるべきとは思いませんが、そういう視点があってもいいと思うことが結構あります(勉強法・学習法の類いはこのアプローチですが、それ以外の本にも使えるはずです)。

まとめ

自分自身は、(テーマの振り返りではなく)人生の振り返りをしていて、文字にしています。集中しないと、記憶を丁寧に呼び起こすことはできません。その過程でいろいろなことを思い出します。何に役に立つかわからないけれど、記憶に残っているものと、そうでないものがあるわけで、蘇った記憶には何か意味があると思っています。書いたもの見ると、自分の方向性や好き嫌いがよく見えてきます。今のところ10000字ぐらいですが、もっと振り返りをしてみたいと思います。

==【昨日の活動・所感】==================

・大学の後期授業がスタート。水曜日の3科目は、去年と同じ授業はしない方針なので、新たな組み立てが必要。意思決定の授業は、ダニエルカーネマンの「ファスト&スロー」を参考文献にした。どこまで消化不良を起こさず進められるか。

・大学で久しぶりにお会いしたK先生。会社のCEOだが、7月に過労で入院、静養を余儀なくされ、退任することに…。ただ、数社からオファーがすでにあって、来週アメリカで面接とのこと。パワフルすぎる。

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