出版業界は長時間労働と不規則労働と言われます。実際に夜遅くまで働く人は多いですし、締め切り前は、かなり時間も不規則になります。でも長時間で不規則なのか?を考える人はそんなに多くないように思います。皆、当たり前のこと、仕方がないこととして耐えています。自分もそうでした。

作業時間の見積もりを正確に

原因は、締め切りを守らない著者の場合は必然的に編集時間が短くなるので長時間になり、しかもいつ原稿が入るかわからないので、編集者の動きは制限されます。あるいは作業時間を見誤っている場合も長時間労働を強いられます。その作業に何時間かかるのか、戻しは宅配便なのか、手渡しなのか、バイク便なのかによっても使える時間がかわります。基本的に、著者⇄編集者⇄印刷所の間をやり取りするわけで、そのトラフィックの仕方によって時間が大きく変わることを意識しなければなりません。

スケジュールを作成しないのは問題外

またそもそもスケジュールを決めていない場合もあります。関係各所に「なるべく早く(=なるはや)」と言い続け、進める人がいますが、「なるはや」ほどいい加減な言葉はありません。頼む方はは2日をなるはやと考え、頼まれる方は4日をなるはやと考えることだってあります。だれもが自分の手元においておける時間、自分の作業時間を長くとりたいので、その認識はずれるのは当たり前なのです。

進行のずれは印刷事故になることも

進行はずれていたとしても、締め切りは決まっているので、最後に追い込まなければなりません。追い込みの度合いはさまざまですが、編集工程がずれると、印刷や製本にももちろん影響がでます。そして事故につながることもあります。全体の進行表を事前に作っておくことが必要なのですが、その作り込みは、編集者によってさまざまです。

分担表の作成も必要ときも

私は、複数で作業を進める場合が多いので、作業の分担表を作ります。本文中太字にした箇所は正しいか、書体は正しいか、色使いに規則性があるか、見出しの表現は最適か、正しく注釈の番号は振られているか、ノンブルは通っているか、などなど、責任範囲を明確にして、それぞれに作業時間を割り振っておき、見積もり時間と実際にかかった時間の差を知っておくのです。

まとめ

改めて書くと、当たり前のように感じますが、やっていないケースは多いと思います。結果、長時間・不規則労働だとしたら、その仕事の仕方には改善の余地があるはずです。長時間・不規則労働に陥ると、人はとかく現状の不満を持ち、だれかのせいにしたくなりますが、自分でやれることはやり、自分が快適に仕事ができる仕組みを作ることが先です。そしてその仕組みができる人と仕事をしたくなるのは当然のことです。自分は、今年5月から6月に上旬にかけて、まさにこの状況に陥りました。今考えると、改善点がたくさん見つかります。長時間労働はダメ、不規則なのもダメとわかっていながら、やっていないことって意外に多いような気がします。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・暴風雨の中13キロ。でも走っている人をかなり見かける。

・SNSとかブログは上手く使えば強力な武器なるけれど、使い方を間違えると単なる浪費になる。ひとりビジネスでは、これらを上手く使うスキルは必須。

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