どの業界にも特有の常識があると思います。その常識を知らないと、その業界では仕事はしにくいし、迷惑がかかることもありそうです。常識はもっていない知識と言えます。

業界の常識≠読者のニーズを疑う

ただ、業界の常識にとらわれるとうまくいかないことがあります。あくまでの読者のニーズがあるか、ないかで考える必要があるからです。そしてその読者のニーズをつかむことも容易くはありません。想定とする読者層に属する人たちをひとりでもふたりでも多く、意見を聞くことが必要になってきます。自分や業界の常識にとらわれると、その企画の魅力を感じなかったり、企画を通すことさえもできなくなるのかもしれません。他方、業界の人たちが、業界の人たちの常識で考えた企画は「かっこいい」かもしれないけれど、読者がいない可能性もあります。常識が違うからです。

読者の常識からニーズを考える

つまり、企画を考えることは、あくまでも読者の視点、読者の常識で判断をしないといけないのです。資格試験であれば、なぜこの勉強をしているのか、平均的な受験者層の得点分布とか、受験回数、勉強期間などを考え、そこにどんなニーズがあるかをつかむ必要があります。それが大変なのですが、それを怠るケースは多いです。「なんとなく売れそう」と思って、進めてしまうのです。

まとめ

編集者と専門性と高い著者との間での共通認識と、読者層の認識が異なると売れるわけはありません。読者の目線で考えられる人、読者のニーズに答えられる人が、いい著者であるための第一歩と言えそうです。

==【昨日の活動・所感】==================

・ある分野の古典中の古典と言われる翻訳本の編集のお手伝い。とっても興味あるが、とっても難解。

 

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