一生懸命企画書を書いても企画が通らない人と、たいして時間をかけていない(ように見える)のに、会議を通過する人がいます。その違いは何なのでしょうか。

思いが強すぎると出版はうまくいかない?

本を出版したいという人は、当然自分が伝えたいことがあるわけです。自分の専門性なり、経験なり、知識に独自性があるので、出版したいと思うのは当然のことです。ただ、その思いが強すぎても出版はうまくいかないことがあります。なぜならば、自分が独自と思っていることやユニークと思っていることは、一面的でしかないからです。

多面的なアプローチを検討する

著者の企画は、通常、編集者など他の人の目を通すことで、よりよい切り口やアプローチの仕方がうまれてくることが多いです。それを著者に伝え、若干の方向修正をお願いしたり、新たなテーマでの検討をお願いしたり、わかりやすくするための工夫を一緒に考える、というプロセスを経ることが一般的です。

オリジナルプランを手放す勇気

著者からすれば、オリジナルのプランからの変更を迫られるわけですから、気分がいいものではないかもしれません。しかし、新たな提案を受け止めて、一緒に考えてくれる著者は、成功する可能性が高いのではないかと思っています。

共同作業は新たな価値を生む

それは編集者の言うことが正しいからというわけではなくて、一緒に考える、という共同作業が、新たな価値を生むということなのです。新たな提案を拒否するすると、一緒に考える場面はありません。新たな価値を生む可能性もなくなります。要するに、多角的なアプローチを受け入れることが、大事なのではないかと思っています。

まとめ

それは、編集者としてもまったく同じことです。著者との打ち合わせで、最初の企画イメージから離れることになっても、どれだけ前向きに考えるか、どれだけ柔軟に考えられるかが、出版の成否にかかっているといっても過言ではありません。そうかんがると、「上手く行く人は、自分のアイディアを手放し、そうでない人は、最初のアイディアにこだわる」と言えるのかもしれません。

==【昨日の活動・所感】==================

・懸案の企画が一歩前進か。多様性を受けれることと自分の意見を貫き通すことのバランスは、むずかしい…。

 

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