出版を自分のビジネスに役に立てたいと思う人は多いですね。自分の名前が著書として刻み込まれた書籍が、全国の書店でおかれ、自分のプロフィールにも著書を入れることができると思うと、世界が変わるかのように思う人もいるかもしれません。

1冊の本が人生を変える

たしかに1冊の本がその著者の人生を大きく変えるということはあります。本を出すことで、起業・独立のきっかけになったり、集客が楽になったり、講師の立場から准教授になったり、講演の依頼が増えるなど、出版によって大きく羽ばたいてきた多くの人を今まで見てきました(もちろんその著者の努力も大きいのですが)。

読者への価値提供>>>自分のビジネス

ただ、自分の人生を変えたい、自分のビジネスに役立てたいという思いが先行してしまうと、読者への価値提供の視点がおろそかになります。出版は何よりも読者に何が提供できるか、という視点が大事です。出版社は著者の専門性を原材料として仕入れているとも言えます。「本を出すことで、(自分のビジネスのお客さんに)専門家として認識してもらいたい」という思いが強すぎると、うまく行かないことが多いです。出版をビジネスに利用したいと思う人は、自分の専門性を高めることが先だと思います。専門性が高いと、提供できる価値が広がり、深まります。

まとめ

出版を戦略的に使うこともアリかと思いますが、自分のことだけを考えてもうまくいきません。著者にも編集者(=出版社)にも読者にもメリットがある形を考えることが大事ですね。

==【昨日の活動】==================

・大学授業→打ち合わせ2件。夜は8月に司法書士として独立する知人と会食。独立前は不安と期待で、なにかとドキドキするもの。応援したいと思います。

・このブログを読んでいただける方が少しずつ増えているようで、ありがたく思います。ブログは反応を見ながらテーマを変更することができます。そして本のような「完成」もありません。「常に未完成な状態」が日々の思考を鍛えるのでしょう。

 

Related Articles: