紙の書籍と電子書籍、どちらを読むことが多いかーアメリカでは、電子書籍より、まだ紙の本を好んで読む、との記事がでていました。

紙の本と電子書籍どちらが好きか

(1)紙の本のみを読む:46%

(2)電子書籍より紙の本をより多く読む:16%

(3)電子書籍と紙の書籍は同じぐらい:17%

(4)紙の書籍より電子書籍をより多く読む:15%

(5)電子書籍のみを読む:6%

(1)(2)を合わせると62%、(4)(5)の合計は21%でしかありません。まだまだ紙の書籍が多いことがわかります。自分は(2)に該当しますが、その割合が少ないのが意外でした。しかし最近は、電子書籍の購入が増えています。

電子書籍の形態は2つ

現在、日本で電子書籍化されているものには、2種類あります。紙の本として出版されてたモノの電子書籍本と、電子書籍としてしか出版されていない本です。前者は、紙の書籍が出た後(もしくはほぼ同時)に、定価より若干低めの価格で発売されます。後者は、価格帯が低いことが多いです。今後もKindle ダイレクトパブリッシングなどの電子版自費出版(というか、費用はかからないので、ブロクの延長に近いかもしれません)とも言える仕組みも出てきて、電子書籍としての出版は増えそうです。経済的価値がもっと感じられれば、本好き派の「紙のぬくもりがいい」とか「インクのにおいが好き」など理由は忘れさられる可能性が高いです。

電子書籍の質は玉石混淆

ただ一口に電子書籍と言っても、その質は玉石混交です。電子書籍は手軽に出版できるようになったこともあって、質として疑問なものも少なくありません。誤植(というか、変換ミス)を連発している本もあります。こういう本を読むと、なんだかがっかりしていまいます。安ければいいというものでもありません。

対して、紙の書籍の電子書籍化は、構成や校正を経たものなので、質は確保されています。そのへんは安心して買うことができます。電子書籍は印刷・製本・流通のコストをかけないだけでなく、編集者や校正者のコストもセーブすることが可能なのです。当然、電子書籍出版社は紙の書籍の電子化を狙っていますが、著者との関係構築ができていないため、電子化への交渉が難航するケースが多いです。

DTP導入時には「校正者不要論」も

15年ぐらい前にDTP(デスクトップパブリッシング)が出てきたときに、校正者の仕事が圧倒的に減った時代がありました。校正者を通さなくても書籍はできると「錯覚」したのです。ただ、結果として質が下がり、「やっぱり校正者は必要」という意識になった記憶があります。DTPが導入されたから校正者不要というのは、理屈に無理がありますが、当時はそんな雰囲気でした。

まとめ

電子書籍も質の低下が続くようになると、電子書籍のみの出版から遠ざかる人もいるかもしれません。安ければそれでいいと思う人もいるかもしれませんが、貴重な時間なので、読む本も選ばなくてはなりません。今後の電子書籍の広がりは、質の確保にかかっていると思います。

 

==【昨日の活動】==================

・部屋片付け。書類・書籍整理。夜は隣の駅のレストランに。初訪問。

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