人は他人に認められたいと思っています。認められていないと思うと、落ち込んだり、ストレスの原因になったりします。

でも『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)によると、幸せになるためには、その「承認」より「貢献の一歩」を踏み出すことだと言います。社会に貢献できで、自分の存在が有益だと思ったときに、自分の価値を感じられるからです。この貢献の姿勢は、周囲の評価が気になっている人や過去を引きずっている人に、支持されそうです。

「どういう社会にどういう貢献がなし得るか」ーその答えは、人それぞれですね。となると幸せの定義とは何なのか?人生の意味は何なのでしょうか。それは、他者は答えられるものではなく、自分自身が自分に与えるものと、定義されています。貢献の仕方がさまざまだから、幸せのあり方もさまざま、ということなのでしょうか。

本編は、自分に自信が持てない「青年」と、人が変われると説く「哲人」の対話形式で書かれています。心理学者アドラーの理論を用いながら、常識を次々にひっくり返していきます。このやりとりのテンポと痛快さが、若い人に広く支持されている要因なのかもしれません。

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