出版したい!その意図とは
こういう仕事をしていると、たまに出版に対して攻撃的な人に出会います。「出版すると、どんないいことがあるのですか!」「出版もいろいろありますよね!」などなど。表情も明らかに好戦的(?)です。その人の経験を聞いてみると、著者養成講座のようなところに通ったけれど、結果がでなかったというのです。しかし、その人のビジネスを見てみると、実は結構キツイのではないか、と思うことがあります。自分のお店のお客様に満足してもらえなければ、出版は厳しいです。というか、無理です。万が一出せたとしても読者に失礼です。いい本を出せれば、結果的に集客のツールになります。最初から集客のツールにしようと思うと、内容が薄くなるのです。
本は出したいけれど楽をしたい!?
あるいは「ライターを使えば10時間で本が作れるのでしょ」と言ってくる人もいます。現実的にはブックライターはそうやって仕事をしていますが、そうやって本を出すべき人とそうでない人がいます。まして企画を持ちこんでおいて、自分は忙しいから書いてもらって…というのもどうかなと思うわけです(結果的に、版元編集者と相談して、ライターさんにお願いすることはもちろんありますが。あくまでの最初の心構えとして、という意味です)。でもそこからわかるのは、本を書きたいと思っている人は、「微々たる収入なんだから、そうでもしないと、わりが合わない」とか「楽をしたい」と考えていることです。
最後に
最近は、出版社の支払い条件が複雑になってきていて、著者の仕事は大変だとホントに痛感しています。だからこそ、ビジネスに活かしてほしいと思っているのですが、自分のビジネスできちんと結果を出している人が出版が可能になり、出版でも結果が出ている人には、次のオファーがあるということです。本が出せればいい、と考えるのではなく、本の読者の気持ちへの配慮も必要です。そうしないと本を出した意味がまったくなくなります。