書籍を編集していると、巻末に索引を作ることがあります。ある項目が本文に掲載されているページを拾って、一覧にするのです。検索して自動的に掲載できればいいのですが、それですむことはほとんどありません。より重要なページのみをピックアップしたり、初出(はじめてその語がでてくる)ページのみを掲載する場合もあり、本文ページと索引ページを何度も読み返したりして、その作業はとっても細かい作業です。

「餅は餅屋」を感じる瞬間

自分はその作業が苦手なので、ページ数が多い書籍の場合は、必ずふたりでやるようにしています。いつもお願いしている人は、そういう作業がまったく気にならないのです。支払いをしぶって、なんとか自分でやろうとする人も多いのですが、その人と索引の仕事を一緒にすると、前向きに仕事ができるし、早く終わるし、正確なものができるし、新たな学びもあります。「餅は餅屋」という言葉がいつも浮かんできます。

「苦にならないこと」を極めると…

世の中には「索引が苦にならない」どころか、それをプロとして仕事にしている人もいます。インデクサーという索引専門の作成者がいるのです。膨大な資料や文献を扱う書籍やデータベースの作成には必須な人材です。気の遠くなるような作業を地道にやるわけですが、自分がそんな仕事をしたら、即クビです。そして心も病みます(笑)。インデクサーからすれば、人と会食して、企画を考えて、企画書書いて、著者と詳細なやりとりして、原稿依頼をお願いして…などという仕事が苦手なのでしょう。極端な例かもしれませんが、そんなことを考えると、やっぱり仕事は選ばないと、価値提供できないと思うのです。

得意なことととそうでないこと

会社にいると「気が進まないけれど、仕事だからやらなければならない」と思うのはふつうです。「できません」とは言えないですね。でもそういう仕事を通して、何が自分に向いて、何が向いていないのかを意識的に考えることは大事なことです(自分はまったくできませんでしたが)。そしてこの仕事は楽しいとか、何時間やっても苦にならないとか、そういう経験をすると、そこを武器にすればよいのです。自分が楽しいと思っている仕事を「めんどくさいなー」と思っている人が必ずいるからです。

まとめ

適材適所とか餅は餅屋という言葉も、忙しすぎるとそんなことを考える余裕もなくなります。だからこそ、仕事は選ぶべきなのです。だれもが「得意なこと」と「得意でないこと(一流になれないこと)」があり、どちらも宣言したほうが快適に仕事ができると思っています。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・午前中ゲラ読み、昼会食して、帰ってきてまた仕事して、夕方のバイク便で納品。その後久しぶりに夜ランニング(13キロ)。日射しがないので、少しラクか。

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