年功序列の組織で、辞める人も入ってくる人も少ない会社のことを指して「ダイバーシティのない会社・組織は弱い」とよく思っていました。モノカルチャー集団は、異質な考え方を取り入れない(あるいは排除する)傾向があるため、弱体化していくことがあります。

その思いは今も変わりないのですが、さて、自分はどうだったのか?と振り返ってみると、自分も同質・均一のカルチャーにずっぽりはまっていたことに気づきます。「多様性に気づいても、異論があってもどうせ反対されるから意見するのをやめてしまおうか」という心理が働いていたこともあります。

人が変われないのは、第一段階として、外に出て行って、異質なことに心が震える経験をしないからと説明されます。新しいことやものにとりあえず「Yes!」と言って触れることこそ、ダイバーシティのある自分を作るための第1歩となるのでしょう。

 そう考えると、サマリーマン時代の私は、ひたすら「卓球生活」で、ひたすら来るボールを打ち返していただけということに気づきます。しかも球出しするのは人ではなく、マシーンのようでした。だからその生活は永遠に終わらない…そんな感覚でした。

 多様性の認識は、人が変わるためのファーストステップ。自分自身の当たり前に浸かることなく、常に新たなことに触れて「新たな当たり前」を求めていきたいです。

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