出版を実現するには、企画書の作成が必須です。ただ企画書のフォーマットを埋めていけばいいというわけではありません。今日は中身の濃い企画書を書くときの3ステップをお話します。

STEP1:書きたいネタを徹底的に棚卸し

STEP1:本を書きたい人の多くは、書きたいテーマがあります。当然のことですね。「あれも書きたい」「これも書きたい」いろいろな思いがあるからこそ、本を出したいと思うのです。その書きたい内容を、棚卸しすることがこの段階です。自分がユニークである点を目一杯掘り起こして、吐き出すのです。なんとなく書きたいと思っているテーマだけでは不十分です。ある軸や視点から見ると、使えなかったネタが使えることもあるからです。通常、自分はネタ帳のライティングと100リストの作成でこれを行います。

STEP2:読者の視点で仮タイトルを設定

STEP2では、これらのネタから何が読者に有用で、なにかそうではないのかを検討しつつ、仮のタイトルを考えます。このタイトルぎめの発想が極めて企画書作成には大事です。想定読者に対して、ベネフィットを出さないといけないからです。たとえば、STEP1では著者自身が「自信をつけさせる本」ぐらい意識だったところから、いろいろヒアリングして『7つのフェーズで大変身!「できない」を「できない」に変える意識変革法』などと仮に決めておく必要があります。この作業にかなり時間を費やします。ここで大事なのは、仮タイトルが、本人にとって納得のいくものであり、かつ、読者に対してベネフィットを感じさせるものでなければいけないからです。

「有能で成功するコンサルタントを育てる本」から「サラリーマンが在職中に4ヵ月で顧問契約を3件獲得してコンサルタントとして独立する本」にしたケースもあります。本人の書きたいことをここまで具体化するのです。この段階のタイトルは長くてかまいません。いろいろな要素をタイトルにすることで、そこへの意識が高まるからです。この段階が腕の見せ所です。

STEP3:仮タイトルから内容を再構成

STEP3はその仮タイトルから書きたい内容を整理・再構成します。前者の本であれば、「7つのフェーズ」の意味を語り、「できない」から「できる」への変容を見せる本にしなければなりません。その視点から、細かい目次構成案にできるかがポイントです。後者の例であれば、「4ヵ月で顧問契約3件」「サラリーマン→コンサルタント独立への変容」の再現性を描けるかどうかがポイントです。ここから企画書を作成するのです。どうしても書けない場合は、仮タイトルを再考する必要があります。

最後に

通常STEP1の段階で企画書を書こうとするケース多く、この段階で企画書のフォーマットに落とし込んでも、企画は通過する可能性は低いです。自分の書くものがどういう読者にどんな意味があるのかを考える視点が必要ということなのです。

 

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