フリーの編集者は多いようで少ない、とある版元の編集者が言っていました。彼が言っているのは、文字通りの人数ではなく、優秀なフリー編集者ということ。お願いしたい人はすでに予定が埋まっていて断られることが多いというのです。

なぜ優秀なフリー編集者が少ないのか

フリーの編集者として活躍することは、結構難しいと思っています。なにより典型的な受注産業なので、仕事がないときはないし、1冊入ると、予定がぎっちり固められてしまいます。無理して2~3冊同時に進行しようとすると、スケジュール調整を細かにしなければならないし、予定がずれると思いっきりスケジュールが重なることになります。徹夜も必至でしょう。そんな状況を版元編集者は間近で見ているので、フリーになる人が少ないのです。

企画→編集→販売のどこに関わるか

本の流れを大きくいうと、企画→編集→販売。このプロセスの中で、編集者は「編集」の部分を請け負うことになります。ただ、ビジネスをやろうとすると、ここだけを仕事とするのはかなり困難なのです。完全に受け身のビジネスになるし、人の数は多いので、価格競争なりがちです。自分のメニューを持っている編集者などいないといっていいと思います。その点、ライターは細かい仕事もあるので、メニュー化しやすいかもしれません。それができる人は多くないですが。

ニーズが高いのはどのプロセスか

そして「販売」に携わる人もいます。数は少ないですが、いろいろな手法で、販売数をアップさせる仕事をしています。売上に興味のない出版社はないですし、それを手がけられるフリーの人は圧倒的に数が少ないはずです。だからこそ、ビジネスとして成立しているのでしょう。そう考えると、企画と販売の需要が大きく、編集はそうでもないことがわかります。優秀なフリーの編集者は少ないのも納得です。編集をしていてフリーになる人は、どこにニーズがあるのか、を考える必要がありそうです。

 

最後に

自分自身は、ある人のアドバイスで企画から携わることになって、ビジネスがかわりました。まだまだ過程ですが、商品開発に携わる喜びと難しさを感じています。その延長線で編集を手がけています。フリー編集者が、手がける範囲を増やして、ビジネスとして明るい展望を見せられれば、もっと独立する人が増えそうな気がします。

==【昨日の活動・所感】==================
・Skypeミーティング、コンサル、資料づくりなど1日事務所で仕事。夜はセミナーに参加。熱い熱い人。圧倒される。

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