企画を立てるときには、テーマを立ててから、誰が書いてもらえるか?と考えるときと、コンテンツホルダーを目の前にして、この人であれば、どんなテーマがふさわしいかを考えるときがあります。
「テーマ優先型」か「著者優先型」か
世相を語るときとか、あるジャンルのトレンドを語るとき、ニュース解説などの時事ネタをテーマにするときなどは、「テーマ優先型」に該当します。対して、「著者優先型」の企画は、その人ならではのコンテンツを持っている場合です。既存のマーケットでも、その人の思想や考え方がユニークな場合が該当します。そういう意味で、とがったビジネスをしている人とかニッチなビジネスをしている人は注目されやすいかもしれません。ただ「テーマ優先」でも、だれよりもわかりやすく解説できるとか、ほかのテーマとの対比で語れる人などはとがれます。
競合書は読み過ぎない
書くテーマを探そうとすると、既存本を読みつつ自分が書けるテーマを探しがちですが、あまり読み過ぎると無意識的、意識的に近いテーマを設定しがちです。そこが危険だと思っています。テーマが近くなることではなくて、「書けるから書く」という考え方が危険なのです。そして書けるものを書くと、長い執筆期間の中で、モティベーションも下がりがちです。自分がコンサルティング時に、競合書をあまり見ないのもそういう理由です。あるいはベンチマークしている本は念頭におきますが、早い段階でそれを伝えることはあまりしていません。ただ、上記のことを意識したうえで、徹底的に競合書を研究していれば、マーケットインの商品が作れるで、それはそれで大きな武器になります。
最後に
普段の生活していると、新聞広告や雑誌、電車などの広告で、あのテーマが売れているとか、あの人が○○万部達成したとか、無意識的に判断していること、判断させられていることが多々あります。それを振り払って本来書くべきことを書くことはかなり難しいことですが。そこが見いだせると、打ち合わせでの話は弾むし、執筆にも気が入るようになるはずです。やはりとがることが大事で、とがっているように見せることを先に考えるとうまくいかないような気がします。