「読者に寄り添う本」と「読者を圧倒する本」があるとします。本作りとしては、どちらもアリで、読む方としても、状況やタイミング、内容によって、どちらのタイプも読んでいるはずです。作るときは、もちろんどちらの方針で進めるかを決めます。

寄り添ってくれる本のはずなのになのに…

問題は、作り手としては「読者に寄り添う本」を作ったつもりなのに、読者は「圧倒されていると感じている」本です。そういうときは、読み終わったあと地味に凹んだりします。あるいは途中でやめてしまうこともあるでしょう。

どういう心理的状態、身体的状態でその本を読んでいるか

たとえば、入門書として書き始めているのに、レベル感を考えずに(あるいはブレて)内容が高度になったりする場合です。入門書なので、寄り添う感覚が必要ですが、文中に、読者の想定レベルの専門用語が連発したら、圧倒されるでしょう。あるいは健康系の書籍でも、簡単にできると書いてありながら、著者がとってもストイックかつマニアックだったら、ちょっとついていけなくなります。専門知識はもちろん大事ですが、著者の自慢話っぽく聞こえては、マイナスです。どういう心理的状態、身体的状態のときに読んで欲しい本か常にイメージするということです。語学書でもそういうケースは見られます。

圧倒される本

自分としては、圧倒する本も好きです。読み終わった「この著者、すごい!」と思えれば、新しい世界を教えてもらったような気がします。著者のようになれるとは思わないけれど、少しは見習いたと思えれば、それはそれで読んだ意味があります。

最後に

どちらかのタイプかを決め、その通りに仕上がっているかは常に制作途中で頭においておくことだと思います。知識があればあるほど、人は常にいろいろ説明したがります。それが果たして相手にとって、必要なことなのか、考え続けないといけないのです。
==【昨日の活動・所感】==================
・細かい仕事が結構重なる。優先順位が大事と思いつつも、時間をかければいいのもができるわけではないかも。決断が必要。

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