先日、日本図解協会の多部田憲彦さんに事務所に来ていただいて、情報交換した。今回でお会いするのは2度目。そもそもは佐谷さんのクラウドファンディングで知り合った人。こちらがクラウドファンディングの事務局をやっていたこともあり、個別に連絡をもらってすぐに訪ねてきた。『誰でもデキる人に見える 図解de仕事術』という本を出している。初めて会ったときにいろいろ話を聞くと、会社員をやめたプロセスがびっくりだし、やめてからいきなりスタートダッシュして、どんどん活動が大きくなっている。こういう人は行動が速い。

お会いしてお互い近況報告。佐谷さんのクラウドファンディングの件や書籍のこと、絶版新書のことなどを話し、多部田さんからは図解の活動のコンセプトや内容を詳しく教えていただいた。図解と言えば、文章で表現せずに表現を簡略したモノぐらいのイメージだった。多部田さんの図解はそうではなく、何かを整理したい時、アイディアを出したいとき、競合との分析をしたいときだけでなく、人生を振り返りたいとき、人生に迷っているときなど、その応用範囲の広さに驚く。図解×○○で考えると、ネタは無限という感じだった。図解は個々人の人生を変える手段だと思っているし、世界平和をもたらすと信じている。

絶版新書も図解で整理していただいた。雑談の中から、いきなり表を書いて、項目わけしていった。どの項目を並べるかが図解の肝だと思った。そのためには「全体像」を把握することだと言う。そのためには問いが重要だ。当事者は全体像を把握していることが多いと思う。ただそれをキチンとわかりやすい形で伝えられているかというと、心もとない。

自問自答が大事ですよね、というと、「いや、大事なのは他問自答」だという。それって、普通の会話のこと??いやいや。それを気づきがあるものにするためには、「質の高い他者からの問い」が不可欠とのこと。それによって腹落ちすることがたくさんあるという。自問自答には限界があるのだ。多部田さんは図解を「頭の中の情報を整理整頓するための収納スペース」と定義していてそこから使い方、活かし方を説明してくださった。たしかに会話の途中に「整理整頓」という言葉が何度もでてくる。図解という当たり前の言葉を自分なりの言葉で説明することの大切さを感じた。

そして、この図解で「自己肯定感」「コミュニケーション」「論理思考」を育むことを協会はコンセプトとしている。大人だけでなく、幼児教育にもバッチリであるということを、ご自身のお子さんへの教育で実感している。自己啓発もビジネススキルも対人スキルも磨ける。今、協会の活動は、大学などの教育の場を伸ばしているし、協賛の会社もついている。たかが図解というなかれ、という気分だろう。

会社にいようが、自分で仕事をしようが、自身がやっていることをこんなに可能性を秘めていると確信することがどんなに大きいことかと思う。それこそが自己肯定感をあげる。

話が長くなったけれど、絶版新書の図解はこうなった。図解のいいところは、余計な注釈や言い訳ができないところだなと。シンプルに伝えるのはここからスタートだ。

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