今月『小さな建設会社の社長の仕事』という本ができた。建設会社が許可を取得するお手伝いをしている行政書士さんが著者。出会ったのは2015年秋なので、この本も長い時間をかけて完成。124ページだけど、この本が完成するまでにやるべきことは多かった。
主な読者(=山口さんのクライアント)は建設会社の社長さん。建設会社が許可取得するには、さまざまな条件があり、準備する書類もいろいろ。それをチェックリストにして一覧にした。社長さんからすれば、どうすれば許可がとれるか、が一番の関心事。そのチェックリストがある2章が一番のベネフィットなのだけど、この本はあえて、それを全面に出さずに作ってみた。もっともっと社長がやるべきことがあるよね、という思いが山口さんにあったからだ。
1章で書かれていることは自身で実践してきたことだということは、4章を読むとよくわかる。実践したことしか書かないというのは、当然のように思えるけれど、実はそんな当たり前でもない。実体験なくただ考えて作っている書籍はたくさん世に出回っている。4章の歴史や自伝的な内容は通常、語られることはないのだけど、ここがあるから1章の説得力がある。しかも、1章と4章は、建設会社の社長でなくても役に立つ。自分も、小さな会社、というか、これ以上小さな会社はないわけで、学ぶことが多かった。
激しく右肩上がりの経営を目指さなくても、やるべきことを地道にやり続けると、時間はかかるけれど、結果として、大きな成果をもたらすことを証明している。多くの人に注目されるキャッチーな経営方針ではないし、地味で時間がかかることなのだけど、やり続けることの大きさを感じる(最近は「それをやり続けられるかどうかか、常にテーマになっている)。やり続けることができないばかりに、一見目新しそうに見える、メソッドやノウハウに手を出したところで結果はでないことは目に見えている。
短期間に大きな売上をあげるには、いろんな負荷がかかるので、それはできない、と思う人はいる。もっと、自分らしい方法があるのではないかと。そういう人たちにこの本はひとつの回答を出してくれているように思う。自分はこの本を作りながら、この当たり前のことをしっかりやることに大きな刺激を受け、啓発された。自分もこういう世界を目指したいと思った。
この装丁は、以前会社にいたときに、いちばん多く仕事をさせてもらったデザイナーのSさん(http://dessin-dr.com/)にお願いした。著者のイメージと合うような気がして、久しぶりに連絡をとったら快諾をしてくれた。当時の自分は常に超多忙で、なんでその本を作っているのか、なんて話をすることはなかったけれど、今回、やりとりしながら、お互いの思いを知ることができて、前より良い関係が作れたことがとってもうれしい。いろいろなデザイナーさんのお世話になったけれど、彼を思いだすということはやはり縁でしかない。
この本は小さな本かもしれないけれど、著者もデザイナーも自分も、自分たちが持っている世界を存分に表現できることは本当に楽しいし、意味のあることだと思える仕事だった。
小さな建設会社の社長の仕事 目次
1章 小さな建設会社の社長の仕事
2章 建設業許可を取得するためのチェックリスト18
3章 許可取得に最適な行政書士を見つけるためのチェックリスト9
4章 行政書士コン・トラストの歴史、所長の歴史
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