『大人のOB訪問』という本を読んだ。キャビンアテンダント、食品メーカー、小学校教員、商社マン、外科医という5つの職業に携わっている人がその現場を描いている。

内容はまさに等身大。その仕事の喜びもやりがいも、苦しみも苦労もすべて描写されていて、その仕事の日常が伝わってくる。しかもその職業に携わっている人の名前はない。いわば、著者名なしの本。表1にはただ「小さい書房編」とあるだけだ。

ビジネス書は激しく実績を出した人とか上位1%の人たちが書いた本が主流。こういう本はめったにお目にかかれない。だからこそ、売れるかどうかは関係なく、世に必要なメッセージだから作ったとの作り手の思いが感じられる。

判型は四六版と普通だけど、ページ数は88ととってもコンパクト。こういうハンディな書籍は一度も作ったことはないのだが、とても可能性を感じる。224〜256ページ、定価1400〜1600円のビジネス書の世界から離れて考えなければ埋もれるだけだ。

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