人の人生は「最高の教材」だと思っているので、自分がプロデュースする書籍にはその人の人生が書いてもらっている。自分が知っている(というか、目の前にいる)人に、こういう経験があって、こういう苦難があって、その苦難をこうやって乗り越えてと知ることと、その人がやっている仕事がすんなり理解できる。

その過去の記述の中で出てくるのが、人の死。だれかとの別れがあり、それが転機となって今の仕事をしていることがある。他人は理解できないけれど自身の中では明確なキッカケとなっている。そういうことを知ると、その人の役割とかミッションみたいなものが見えてくる。だれもが経験する普遍的で目新しくないことにその人の乗り越え方が現れる。

この間作った書籍の原稿にも、人の死が書かれていた。その著者との1年以上に及ぶ打ち合わせの期間では、ひと言も口にしなかったことが書かれていて、ビックリ。人の死は回避できるものでもないし、その衝撃は計り知れないからこそ、そのときに感じたことの意味は大きい。なんでこの仕事やっているの?と聞きたくなることでもその経験を知ると納得したりする。

こういうことが自分を前向きにさせてくれるし、自分の役割を明確にさせてくれるような気がする。それはその著者を知っている周囲の人も同じだと思う。

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