こういうタイトルの本を今読んでいる。発行は昭和47年。価格は1,500円。480ページ。同時の物価からすれば相当高いはず。地元の古本屋で買った。

著者は未来社という出版社を興した人。大学院時代に、未来社にはとてもお世話になったので、以前から強く記憶にある。研究対象としていた哲学者の翻訳本の多くがこの出版社から発売されていて、しかも高価だったからよく覚えているのかもしれない。

この執筆当時と今とでは出版をとりまく環境は劇的に変わっているので、書いてあることがよくわからないこともあるけれど、読み進めていくと「この時代にもこんなに似たような問題があったのか」とか「今議論されていることと同じではないか」と思うことがしばしばある。これは何を意味するのだろうか、と思う。本が売れないことに対する嘆きや反省も書かれている。

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かつて勤めていたときに、「売れていることをアピールすることが、買ってもらうための一番の動機付け」と上司は言っていた。間違いだとは思わないけれど、売れる本しか視野に入れず、結果的にその思考に支配されて同じような本を作ることになっているような気がする。

なぜ売れたかを分析することはとっても重要だけど、今までにないものを生まないから買ってもらえない。「どうすればいいのか」は永遠のテーマなのだと思う。

40年前の本を読んでふと思うこと。

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