原稿はどんなソフトで書いたらいいですか、図とか表はどうやって作成したらいいのですか、という質問をたまに受けます。答えから言うと、テキストエディターでもいいし、Wordでも問題ないですが、基本は、本文中に図表が多い場合はWordで、文字中心の場合はテキストエディターでも可ということになると思います。私は通常文字中心なのとWordはファイルデータが重くなるので、エディターを使うことが多いのですが、Wordを使うと、以下で記すように手書き部分が少なくなります。

図表はどうやって作成するか

表は、本文とは別で作成して、本文の文中に「別ファイル 図1挿入」とか「別紙 表1ハイル」とか指示することが多いのですが、Wordを使っていると、表はWordでもExcelでも作ることができるので、別ファイルにせずに本文ファイルにそのまま挿入できます。書き手の側も表を見ながら本文を書けるので、よりイメージしやすいと思います。慣れない場合は、手書きでも問題ありません。

図とかイラストはデジタルでは作成しにくいです。簡単な図はWordでも作成できますが、慣れない場合や複雑な図の場合は、これも手書きでよいでしょう。こんなところで時間とかけたり、ストレスを感じたりするのはもったいないです。編集者が知りたいのは、「その図やイラストが本文のどこに入れたいのか、ということです(これが明確でない原稿も結構あります…)。

手書きはスキャンまたは写真を撮って

手書きの資料はどうするかというと、スキャンできれば一番ですが、できなけばスマホで写真をとって、それを原稿と一緒に送ってもらってもかまいません。これが一番手軽かもしれません。それができなければ、ファクスか現物を郵送ということになります。自分がちょっとした原稿を書くときは、テキストエディターと手書きの写真ファイルの組み合わせにしています。

イラストはタッチにサンプルがあれば

イラストを入れたい場合も基本的には同じことですが、イラストのタッチに希望がある場合は、サンプルをつけてもらえると、ありがたいです。ネットや既存の書籍から自分がイメージするイラストのキャプチャーやコピーをとって、「イラスト参考資料」と記してもらえると、そのサンプルから、どのイラストレーターに発注するかの参考になります。こだわりがなければ、そこまでする必要はありません。

縦書きで書くか横書きで書くか

さらに縦書きか、横書きかを考える必要もあります。原則としては、縦書きの本は縦書きで、横書きの本は横書きで原稿作成するのがよいと思いますが、基本的には横書きで慣れている人が多いので、縦書きの本でもWordの横書きで作成する人が多いです。ただ、縦書きの本を横書きで原稿作成すると、まずは(図表が入る場合は特に)ページ全体のイメージがつかみにくいのと、英語表記をどうするかを考えたり、数字の表記を算用数字から漢数字の変更する作業が発生します。とはいっても、たいした問題ではないのと、編集者の仕事なので、自分は「執筆のストレスがもしなければ縦書きでお願いします」と著者にお願いしています(もちろん横書きの本は横書きでの原稿作成になります)。

ページ数のリクエストにはどう応えるか

最後に編集者から、ページ数に厳しいリクエストがある場合は、1行の字数と1ページに入る行数を事前に聞いておいて、それにそって、Wordで設定してから書き始めたほうが安心です。自分は目次の項目ごとにだいたいのページ数を決めてから執筆をお願いすることも多いです。内容的にヤマになるところは、それ相応のページ数は欲しいですし、最初の章や、最後の章が異常に長くなっても、読者には重いかなと思うからです(もちろんそれを狙いをして構成する場合は問題ありません。あくまでも一般論です)。

まとめ

いろいろ書いてきましたが、基本的には、著者の方のストレスがない方法で書いてほしいと思っています。編集者と著者の間で共通理解があればどんな方法でもいいのです。編集者によって言うことはバラバラだと思いますし…。要は、事前に原稿作成のルールを決めておくことだと思います。

 

==【昨日の活動・所感】==================
・雨だったので、予定を変更して1日在宅。部屋の片付けできたし、あまたの整理もできた。ついでに昼寝したので、いい休みになった。リフレッシュしてから時間に余裕のある仕事をやると、かなりはかどる。

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