1年に3冊も4冊も本を出している人を見ると、この人が持っているコンテンツはいつまで続くのだろうかと思ってしまいます。とっても偉大な人は引き出しがたくさんあるのでしょうが、それにしても、明らかに出しすぎ、と感じてしまう著者もいます。いくらブックライターやゴーストライターを使ったとしても、です(彼ら自身は、コンテンツ自体を生み出すわけではなく、コンテンツを引き出し、加工する役目ですね)。

著者のインプットの時間を確保する

逆に、私の知っている著者の中には、「本は年1冊がマックス」と言っている人がいます。あとの時間はインプットに時間をあてたいようです。それはとってもよくわかります。出し続けていると、入れたくなるのが自然です。むしろ、新たな知識を吸収するために、今までの知識を出版で吐き出すぐらいの気持ちでもよさそうな気がします。

売れればオファーが殺到するの意味

出版社は、売れればすぐに声をかけてきます。別の知人ですが、自分の本が売れたら、次々執筆依頼がくることに驚いていました。売れたからオファーをするのはわかりやすすぎますね。でもそれは否定しません。どの会社もやっていることだし(自分もかつてはさんざんやりました…)、それが戦いだし、それがビジネスかもしれません(自分はもうやりませんが…)。

著者のコンテンツが枯渇する可能性は

ただ、著者からすれば売上狙いの出版社の戦略に次々に応えていると、自分のコンテンツがなくなる可能性も大きいわけです。著者として、最悪のシナリオは、「出版社の要請に応え続け、数を出しているうちに、中身はおのずと薄くなり、売れ行きも芳しくなくなり、やがて出版社から売れない著者と認識されてしまう」ことです。そうなると、出版の世界からフェイドアウトせざるを得ません。本人がいくら「何冊も本出したから、もういいよ」と言ったところで、本心はどうかわかりません。

出版を戦略的に利用する

もちろん本業との関係や世の中や業界のタイミングを重視して、戦略的に「今年は出版する年」のように決めている場合はよいと思います。そういう人もいますし、むしろ、そういう出版の戦略を練って積極的にすべきとも思っています。

まとめ

自分としては、出版社の編集者のあまり目の届かない、出版経験のない人たちのお手伝いをしたいと思っています。これも大変な作業だし、なにしろ可能性の目利きが必要です。でもそれが楽しいかなというのが最近の価値観です。もちろん1冊目出して、次が続かないという人もアリなのですが、いずれにしても、出版社の意図や狙いをつかんでおかないと、ただ消耗してしまう可能性が高まります(いつも思いますが、本の執筆って本当に大変なことだと思います)。そんな理由もあり、自分のクライアントは、戦略から一緒に考えることから始めているのです。

 

==【昨日の活動・所感】==================

・大学授業後、大学でそのまま仕事。wifiつながるし、どこでも仕事ができる態勢になってきた。そのあとセミナーに行き、帰りにいつも行っている自由が丘のバーへ。いろいろ解放感にひたる。

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