『なぜMBAの学生はプラトンを読んでいるのか』(Why Some M.B.A.s Are Reading Plato)—The Wall Street Journalからの記事です。

ロンドン大学やジョージタウン大学などのMBAでは、「なぜ資本主義?」「考えることを考える」のコースがあったり、マルクスやカントなどの書物を読むコースができているといいます。哲学科出身としてはとっても興味深い記事です。

その理由は、グローバル金融危機を経験したことで、より大きな視点からビジネスを考える力を養い、大局的に見る目を養う必要性が高まっているためだと言います。世界の平和とか人類の未来などといったテーマは、個人のキャリアアップや給与に比べ、後回しにされがちでしたが、大局的な思想に触れることのリクエストが、ロンドン大学の学生から出されているというのです。

抽象的な思想は学生にとっても受け入れにくいものではあります。しかしながら、「人類学や民俗学の視点から貧困に対するビジネス上の解決の必要性は高い」というのはある教授のコメント。コペンハーゲンのビジネススクールでもこういった学生からの要求も強く、課題図書はデリダからミンツバーグまでと幅広くなっています。抽象的な思考がビジネススクールに持ち込まれることが期待されていると、記事は締めくくっています。

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哲学の知識や思考をどのようにビジネスにいかすことができるか、は刺激的なテーマです。教えるほうは、相当困難な授業になることが容易に想像できますが、欧米の人たちは哲学を教養として身につけるので、こういう授業が可能なのかもしれません。

==【昨日の活動】==================

・午前中、打ち合わせ。加圧トレーニング休む。

・神保町にある出版社で打ち合わせ。いいものにしたい。

・近所の書店に久しぶりに足を運ぶ。レイアウト変更されていて新鮮。

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