人間の潜在意識は、時間の概念がないと言います。小さいころに、犬に噛まれたことがある人は、大人になっても犬嫌いのままです。通常は意識しないけれど、犬が近くにくるとその記憶が蘇ります。友達に、異常なほどの「蛙」ぎらいがいます。ビジネスで蛙の話題になることはないのですが、今年、友人の田んぼを少し手伝った経験を話をしたときに、そのことばが出てきたとたん、彼の表情が曇りました。聞けば、小学生のときから嫌いだったそう。明言はしなかったですが、とってもいやな思い出があるのでしょう。人の記憶は、むかしのことから忘れて行くわけではないことを物語っています。
潜在意識には時間の概念はない?!
この心理的特性を自覚しないと行動に影響することが多いです。特にネガティブなことはいつまでたったも、いやな過去に縛られることになります。ビジネスで起きた嫌な経験、キツい経験、苦しかった経験は忘れる必要があります。ネガティブな状況をポジティブに書き換えるのです。そのときに置かれた状況でベストは何だったのか、快適と思う瞬間は何なのかなどをイメージします。そしてその状況から得たこと(得られたであろうこと)を言語化するのです。ポジティブなことは実現しなくても、思い続けるだけで、現実のことのように思えてきます。むしろ、実現していないからこそ、思い続ける必要があるといえます。
目標の実現を2つの視点で考える
目標実現のコツは、苦から解放と快への追求の両面から考えるということです。サラリーマンでいやになって起業したとした場合、サラリーマンのいやなところを徹底的に考えると同時に、フリーランスとしての理想を考え続けるというのです。両方がともに弱いと、継続が難しくなりそうです。
執筆をしない世界と執筆をして得られる理想
執筆もそうです。あまり覚悟なく書こうとすると乗り越えるべき山を超えられなくなります。できれば、「本を書かない状況は考えられない」というネガティブな状況からの逃避と「本を書いたときに達成した、望むべき世界」への実現の両方をイメージしておくのがいいかなと思います。例によって(?)、言うのは簡単ですが、やるのは大変です。自分の仕事にももちろん言えます。今やっていることがやれなくなったら…とか、今やっているからこそ見えてくる理想の世界をイメージすることが大事かなと。潜在意識には時間の概念がないことを利用して、イメージを書き換えるのです。
まとめ
理想の世界は「到達すべき世界」というより、「すでにそうなっている」状況としてイメージすることもポイントです。目標にすると、現段階では到達していないことが強く意識されるようになるからです。意志の強さとか気合いとかではなく、こんな仕組みも利用して、理想を実現したいです。