自分は、文字を扱っている仕事だからか、文字で表現されていることのみに焦点をあてる、傾向があることが最近わかってきました。と同時に言葉だけ意識していても本意は理解できないというケースもありそうです。どういうことなのかを考えてみます。
感謝を伝える言葉なのに…
「ありがとうございます」は感謝を伝える言葉ですが、前後の文面やこの言葉を発するときの表情から、まったくその気持ちが伝わってこない、という経験は多くの人がしていることだと思います。その言葉を発した人は、「ありがとうございます」って言ったのになぜ?などと思うことにあるでしょう。言えばよいというものではなく、きちんと伝わっているかを確認する必要があります。
本当にそう思っているか
きちんと伝わっているかどうかを確認する前に、「自分自身が本当にそう思っているどうか」が必要です。上記の例のように、言葉は気持ちがなくても発することができるのです。言葉をもってコミュニケーションする時の危険性です(そんな状態で「謝った」とか「謝っていない」とか言い合うのはナンセンスです)。こういうことを考えると、対面でのコミュニケーションはやっぱり大事だなと思います。言葉の力とか相手の表情などから本心が見えやすくなります。
ちょっといい話はNG
著者と話していると、文字で書かれたものから受ける印象とかなりイメージが違う場合があります。こちらが勝手にイメージしていることなので、実態とずれていて当然なのですが、著者のイメージをできるだけ紙面に反映する意識が必要です。「みんなにとってちょっといい話を書こう」と意識するときには言葉の力が弱くなります。それより本当に思っていることをストレートにぶつけたときのほうが、言葉に力が生まれます。
書いたものを読み直すと
専門的な知識を書籍にする場合は別として、自分の考えを書く時には、「本当にそう思っているか」を問い続けることが大事です。そのためにた集中力を高めないといけないし、本当のことを書くための環境も必要です。そうでないと、知らず知らずのうちの、常識とか「なとなくいい話」を発信してしまいがちです。編集中に原稿に手を入れるときにも、ハッとするときがあります。この著者は「本当にそう思っているのか」を問い続けて、編集すべきだし、自分自身のコミュニケーションをしたいと思っています。
まとめ
言葉に反応すると、いいことはあまりないです。なぜその言葉を発したかを気にすると、より本質的な問題にぶつかります。以前「ありがとうございます」と言われたのにも関わらず、明らかにそれ以降の関係が悪くなったことがあります。それまでの私とのやり取りに問題があったということです。だれもが面と向かって、批判することは避けたいからこそ、無難な言葉で終わりにしたくなります。原因を分析するためには言葉に反応しない、ということなのです。原稿読む時にも意識したい点でもあります。
==【昨日の活動・所感】==================