本を読んだり、専門家の話を聞くなどして、知識を習得することは刺激的です。はじめは勉強すればするほど、知識の量も増え、能率もあがります。ただそれを続けていると、やがて壁がきます。新しいことがそれほどなくなってきます。知っている知識でなんとかやれてしまうのです。そうなると、当初抱いていた新鮮な好奇心もなくなります。

好奇心が飽和状態になったら

長年ひとつの仕事に打ち込んでいるにもかかわらず、顕著な成果がみられないのは、知識の収穫が逓減している証拠です。自分の好奇心が満たされたと感じたり、飽和状態に達したと感じたら、今度は削り落としをしなくてはいけないと思っています。いろいろなものやことを整理する感じでしょうか。

思考は有限

ただ思考や整理の整理は、簡単にできるものではありません。あっても邪魔にはならないと思っているし、もしかしたらあとで役にたつかもしれないと思うからです。でも人間の思考は有限なので、新しいものを入れるにはまず吐き出さないといけません。

忘却と整理の本質は同じ

「自然に廃棄するのが忘却、意識的にすてるのが整理である」と、『思考の整理学』(外山滋比彦著)には書かれています。整理するためにはまず意識的に捨てることが大事なのです。この本の「すてる」の項目には以下のようなことが書かれています。

たえず、在庫の知識を再点検して、すこしずつ慎重に、臨時的なものをすてて行く。やがて、不易の知識のみが残るようになれば、そのときの知識は、それ自体が力になるうるはずである。

この文章の「臨時的」という言葉が好きです。自分が大事と思っていたことも、臨時かもしれないですね。

まとめ

キャリアが長いのに業績が冴えないケースは、かつて培った知識にしがみついている可能性が高いです。といっても、ひとりではなかなか気がつきにくいです。上記の本で紹介している一番わかりやすいすてる方法は、「蔵書の処分」です。物理的なスペースの整理は、思考の整理にもつながるのですね。もっともっと整理したいと思います。あなたは本の整理をしていますか?

==【昨日の活動・所感】==================

・映画「365日のシンプルライフ」を観た。人とモノの関係を考えさせる。「所有は責任だ」の言葉が響く。モノが増えると気持ちが圧倒される。

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