自分が持っている知識やスキルの総体をどうやったら体系化できるか。あるとき、著者とそんな話で盛り上がりました。体系化するためには、言語化しなければなりません。言語化するためには、自分がいままでやってきたことを棚卸ししなくてはなりません。手順から言うと、(1)棚卸し→(2)言語化→(3)分類→(4)表現という形でしょうか。どれも大変な作業です。

(1)すべては棚卸しから始まる

まず自分がやれることや強みを徹底的に考えるのです。以前書きましたが、棚卸しは一人でやれることもありますが、人と一緒にしたほうが、気づきが増えることがあります。自分が当たり前と思っていることが人にはそうではなかったりするからです。

(2)言語化することによって、明確になる

棚卸しができれば、それを言語化します。言語化ができないと、その中身を他人に伝えられないし、棚卸ししたことを自分の心に深く刻むことも、その認識が継続することもありません。言語化は、だれにとってもきついですが、ブログを書くことは言語化の練習とも言えます。何となく感じたことを人に伝える形にしなければならないので、当然言葉を選ぶことになります。その過程で、新たな言語とか新たな気づきなど得られることが多くあります。結果として、文章を書くことに対する抵抗感が少なくなります。

(3)言語化できるから、分類ができる

言語化できれば、次はそれを分類します。同じことを言っている場合は、ひとつにまとめたり、内容が近いと思えば、ひとつのジャンルにまとめたり、そんな作業が必要になってきます。結構膨大な作業になりそうですね。でもひとつ言えることは、言語化できるから、分類ができるということです。

(4)他人に伝える場合は、表現方法も考える

分類ができたら、それを表現する方法を考えます。とりあえず、自分の知識やスキルを可視化できればよいという場合は必要がありませんが、本を書く場合はもちろん、スピーチや講演、セミナーなど、特定のテーマでアウトプットする必要がある場合は、その構成を考える必要があります。順番やその分量(時間やページ数)の配分などです。より正確に明確に伝えることを考えることも必要ですね。

まとめ

上記の一連の作業はかなり大掛かりですが、一回作ってしまうとあとが結構楽かもしれません。そこから随時更新していけばよいですし。

冒頭の著者によると、本を書く作業は知識の可視化だというのです。本を書いた後は、自分がわかること、わからないことがより明確になると言います。その著者は何冊も本を書いているので、複数のテーマでの可視化ができているということになります。さらに、「自分の著書ができると、セミナーや講演会に呼ばれたときに、準備がラクなんですよね。」とも言っていました。

そんなプロセスに携われていると思うと編集者としてはうれしい気持ちです。まさに自分だけでは考えつかなかった視点を見いだしてもらいました。同時に、自分自身の可視化も大事だなと思いました。

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==【昨日の活動】==================

・フリーランスだからこそ、人とのつながりがより大事。人間関係が苦手だから、ひとりで仕事をする姿勢は認められないーと考えさせられる一件に遭遇。

・ある分野の本をまとめて通読。以前は、Amazonで注文すれば翌日届くことに驚いていたが、Kindleだと数分で読める。これが当たり前になるのかな。

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